大根の漬物“たくあん”は、日本が生んだ保存食!

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大根を美味しく保存、たくあんの歴史

日本には、大根を美味しくいただくための保存食 “たくあん”があります。核家族が増えた現代、食卓にたくあんが並ぶことも少なく、学校給食などで初めて口にするお子さんもいるとか。家庭でも、小さい頃から色んな味や食感に出会えると良いですね。

江戸後期の文献「南総里美八犬伝」の著者、滝沢馬琴も常食していたという、たくあん。その時代、自家製のたくあんを作る場合は、干し大根を購入し加工されました。良く干し上げた大根を、塩・米糠・調味料などで直接樽に漬けて保存し作られていたと言われています。

大根の保存食

その後、たくあんの需要が増えた昭和期には、収穫後干すことなくすぐに漬け込む製法も生まれました。食べる時期に合わせて、塩や米糠の比率を変えるなど手の込んだ昔ながらの作り方は、それだけに懐かしさと味わい深さを感じます。

知ってトクする!たくあんの効能

たくあんと言えば、あの「ポリッ」とした 歯ごたえですよね。しっかり噛むことで顎の咀嚼力がアップ!お子さんにとって噛むことは、脳が刺激され活性化するだけでなく、唾液が分泌されることで虫歯や歯周病の予防にもなるので、成長期にはありがたいメリットです。

また、栄養面では たくあん1本(約90g)に、0.19mgのビタミンB1が含まれています。ビタミンB1は、ご飯の糖質を代謝することでエネルギーに変えるので、食事にたくあんの組合せは、まさに理想的。少量でも満腹感を得られ、食物繊維も豊富なので 美容と健康にも期待できます。そして、何と言っても発酵食品ならでは 植物性乳酸菌で悪玉菌を退散させる麹の力“免疫力”。これは、言うまでもありませんね。

これなら食べやすい――たくあんのアレンジレシピ

お子さんのたくあんの印象は、独特の酸味と米糠の香りではないでしょうか? そこで、切り方や調理法などを工夫すると良いでしょう。

たくあんアレンジ

好きな具材と一緒に、定番のチャーハンでいただくこともおススメです。ポイントは食べやすく小さくカットしたたくあんを、フライパンで先に炒め水分を飛ばしておくことです。香り付けに胡麻油を使っても良いですね。

たくあんチャーハン

我が家では、マグロ・納豆・オクラを同様にカットして山芋をスリおろし、漬け丼風にしていただきます。好物と上手になじませて、楽しい食感を楽しめれば もう気がつけばたくあん好きになっているかもしれませんよ!

文・写真/Loco共感編集部 正野 美雪

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