今日の料理はどこを使う? ねぎの味は4つの部位で分けられる

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ねぎは4つの部位に分けられる

ねぎの種類は東日本では白くて長い「根深ねぎ」、西日本では全体が緑の葉の「葉ねぎ」が多く出回ります。例えば、根深ねぎを選ぶときは、緑と白のコントラストがはっきりしたものを選びます。この白い部分と緑の部分では、味も香りも食感も全く異なるからです。今回は、根深ねぎの部位による特徴を知って、それぞれの特徴を料理に活かしてみませんか?

根深ねぎは…

  • 緑の濃い葉の部分
  • 薄い緑の部分
  • 白い部分
  • 根元に近い白い部分

…の、4つに分けることが出来ます。

ねぎ

大きな違いは香りと甘みです。

香り強い > 香り弱い = 緑の濃い葉の部分 > 根元の部分

緑の濃い葉の部分に近づくほど香りが強く、根元が弱い。4つの部分の切り口に鼻を近づけてみてください。香りが全く異なることがわかります。

甘み強い > 甘み弱い(辛い) = 根元の部分 > 緑の濃い葉の部分

根元の部分に甘みを強く感じ、葉の部分は甘みよりも辛みを強く感じます。

食感は、白い部分は周りにハリのある皮に覆われ、中心に行く程やわらかです。緑の葉の部分は葉が硬くハリがあり、空洞になっています。

部位の違いを活かした使い道

緑の濃い葉の部分

  • 特 徴:最も辛みが強い。ハリのある葉が筒状になっている。
  • 加熱後:崩れたり、とろけにくい
  • 使い道:辛みと香りが強いため、薬味にむいている。肉や魚の臭み消しに使う。
ねぎ

緑の薄い部分

  • 特 徴:辛みと甘みがある。内側にぬめりのある綿がある。
  • 加熱後:内側の綿は熱を通すと、特有のとろみがでる。
  • 使い道:斜めに切り、綿のとろみを活かして、スープ、味噌汁、炒め物に。
ねぎねぎ

白い部分

  • 特 徴:ねぎらしい豊かな香りがあり、香りと辛みのバランスが良い。根元に近い白い部分より、外側の皮にハリがあり、繊維が細かい。
  • 加熱後:そのままでは辛みも含みますが、熱を加えることで甘みが増す。
  • 使い道:炒め物は外側の皮のハリが残る。煮もの、スープ・鍋・味噌汁にすることで、ハリが気にならなくなる。外側と内側の食感の違いを活かすには、斜め切りや内側の柔らかい部分だけを縦割りにして、汁ものにいれるのがおすすめ。
ねぎ

根に近い白い部分

  • 特 徴:肉厚。甘みが強い。繊維がシャキシャキとしっかりしている。
  • 加熱後:煮ることでとろみが出る。じっくり焼くとほくほくする。
  • 使い道:甘みがあるので生で、薬味として使う。繊維が細かいので白髪葱や小口切りがおすすめ。
ねぎ

小口切りは、ラーメンや味噌汁等に使える切り方です。白髪葱はねぎの芯を取り除き、周りの白い部分を重ねて千切りにします。水に少しさらし辛味を抜くとより、繊細なハリが生まれます。切りたての香りは、家庭で切ってこその美味しさです。薬味、料理のトッピングにお使いください。

ねぎの白い部分で風邪対策!

1年中出回っているねぎですが、冬の食材です。身体を温める作用があるため風邪の症状をやわらげてくれます。また、炎症を抑える効果もあり咳や痰、かすれ声の改善にもおすすめです。このような高い作用はねぎの白い部分を使用します。スープにしたり、ねぎ湯にしたり…風邪対策としても冬の間は積極的に食べたい食材ですね。

(文・写真 / ほしまさみ)