どうする?どうなる?冷凍レンコンの調理

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レンコンがおいしい季節!たくさん買ってしまっても気軽に冷凍しておいしく食べることができたら嬉しいですよね。冷凍したレンコンの調理のコツをお知らせします!

旬のレンコンを冷凍保存

レンコンがおいしい季節です。冷凍保存すると、ちょっとイイことがあります。美味しいままに保存できますし、また「おかずが何も無い」という時に、さっと炒めてきんぴらにしたり…他の野菜と合わせて、野菜炒めもよいですし何かと使えます。

冷凍保存の方法は2㎜〜5㎜のスライスや、また煮物用に乱切りにと、お好みにカットして下ゆでして保存します。

さて、その冷凍レンコンですが炒めて使う時にどうしますか?一般的には冷凍のまま使うのですが、それはなぜなのでしょうか?解凍してしまった場合と比べると、どのようなちがいがあるのでしょうか?きんぴらを作り、検証してみました。

冷凍のままor解凍してから?違いを検証してみた!

同じ分量のレンコンと調味料を使い、冷凍のまま調理する場合と、解凍してから調理する場合の、味・食感の違いを比べてみました。

材料

手順

1.フライパンを温め、油をひく(好みで唐辛子をいれる)

2.レンコンをいれて2〜3分炒める。

3.調味料を加えて1〜2分炒める

調理中の気づき

◆気づきポイント1:冷凍レンコンは炒めている最中にじゅわじゅわと水分がたくさん出てくる。

◆気づきポイント2:解凍したレンコンはその時点で水分が出ています。→軽く絞ってから炒めました。結果、冷凍レンコンのように炒めている最中に水分が大量に出てくることはありませんでした。

◆気づきポイント3:冷凍レンコンは調理中に水分が出るので味が薄まりそう。

◆気づきポイント4:水分が出ることで食感はどうなるのだろうか?

調理結果、味・食感の違い

◆冷凍レンコン→シャキシャキ感がある。味はさっぱりとしていてレンコンの旨味がある。

◆解凍レンコン→冷凍レンコンほどシャキシャキ感がなく味が濃い。

美味しさと冷凍と水分の関係

冷凍すると組織が壊れて味がしみ込みやすくなりますが、解凍すると組織の中にできた氷が溶けて水となり流れ出ます。レンコンは水分が失われ、組織がやわらかくなるので食感も失われて、フニャッとします。そして水分とともに栄養や旨味も逃げてしまいます。

冷凍のまま炒めると組織から流れ出る栄養や旨味を逃がさずに調味料と一緒にとり込むことが出来ます。また完全に解凍される前に調理することで食感のよさが残ります。シャキシャキ感はレンコンの美味しさの一つです。とくにきんぴらの場合は活かしたいところですね。

下ゆでしないでそのまま冷凍はNG!

冷凍する前の「下茹で」という一手間は必要でしょうか?レンコン5〜6㎜スライスを下茹でなしでそのまま冷凍して、冷凍のまま調理してみました。結果、じゅくじゅくと水っぽく、味が表面的でフニャフニャしていました。明らかに下茹でしたもののほうが美味しくできました。

野菜やくだものは、水分量が80~90%と多いため、そのまま冷凍して解凍するとその分、水分がたくさん出るので旨味をのがしてしまうのです。下茹ですると食感の変化や変色などを防ぎ冷凍に強くします。

解凍すると水分が出て旨味をのがしていまうことがわかりました。調味料を用意して、冷凍庫から出したらすぐ調理!が美味しさの隠し技ですね。

(文・写真 / ほし まさみ)