昆布のうま味を活かした昆布締めは、まさに先人の知恵

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昆布締めもいろいろ

昆布といえば、お出汁をとる材料として思い浮かべることが多いと思いますが、うま味を利用した、食し方はお出汁以外にも様々あります。今回は、古くから伝わる昆布締めについてご紹介したいと思います。

昆布締めとは、薄塩をあてたり立て塩につけたりした刺身や切り身を昆布に並べて、また上から昆布を重さね、魚に昆布のうま味と香りをつける方法を言います。一般的には、白身魚のようなたんぱくな味わいのものが向くとされていますが、赤身の魚でも美味しくいただけます。

もともと、昆布が素材の余計な水分を吸って、昆布のうま味と香りを与えることによって、保存性と美味しさを高めた、先人の知恵によるもの。家庭では、白身でも赤身でも、余ったお刺身などを保存しておく為にも知っておくと便利な技かもしれませんね。

そこで、今回は家庭で手軽に手に入りやすい鯵を使った昆布締めを紹介します。

鯵の昆布締め

鯵の昆布締めの材料

鯵の昆布締めの作り方

意外?お野菜も昆布締めに!

魚の昆布締めが一般的ですが、野菜の昆布締めもおすすめです。季節の野菜を昆布締めにするのもいいですね。ほのかな昆布の香をまとった粋な一品になります。今回は、長いも、みょうが、オクラで昆布締めをつくります。

野菜の昆布締めの材料

野菜の昆布締めの作り方

野菜は、この他にこれからの季節には、セロリやきゅうり、ラディシュ等も彩りがよくておすすめ。旬の野菜を楽しむのがいいですね。下処理をした野菜をさっと茹でて昆布で締めれば大丈夫。水分をある程度含んだ野菜が向いています。

昆布締めの魅力、締める時間はお好みで

魚も野菜も昆布で締める時間によって、味わいも変わってきます。お好みによって、2~3時間ですっきりとした味わいを、2日~3日置いて芳醇な香りを楽しんでみてください。そして、まずお醤油をつけずにそのまま召し上がってみてください。昆布の豊かな味わいを楽しめると思います。

(写真・文 フードコーディネーター・ジュニア野菜ソムリエ 三木れいこ)