どうちがうの?春キャベツと冬キャベツの違い

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ふんわりゆるっと軽く、瑞々しい薄緑色の「春キャベツ」
ぎゅっと葉を巻き込んで、びしっと張りのある「冬キャベツ」

「千葉産は春玉が出始めているけど、西の方のはまだ寒玉。春玉は4月入ってからだね」
とマルシェで出会った農家さん。気温が上がり野菜も人もなんだか嬉しそうな3月半ばのこと。よく見ると表情の違うキャベツが並んでいます。まだ春先では「春」「冬」のいわば〝キャベツ兄弟〟を手にする事が出来るようです。どうですか?この2つ、見分けられますか?

春キャベツと冬キャベツ

キャベツの産地と時期

・春キャベツ(別名:新キャベツ・春玉)

春キャベツ春キャベツの断面

4~6月、秋蒔き型/千葉県、神奈川県など
丸っこい
葉の巻がゆるい
葉が薄い
水分が多い
甘みが強い
           
・冬キャベツ(別名:寒玉)

冬キャベツ冬キャベツ断面

11~3月、夏蒔き型/愛知県や千葉県の海岸地帯など(冬でも比較的暖かい地域)
楕円形が多い
葉の隙間が少なく詰まっている
葉が分厚い
2月頃が一番甘く美味しい

・夏秋キャベツ 別名:高原キャベツ

7~10月、春蒔き型/群馬県、北海道、長野県、東北地方の高冷涼地の冷涼な気候を生かして栽培されるものもあります)

このように種まきの時期が品種によって異なるので1年中出回るそうです。全国各地で収穫し、リレー出荷されます。ですから、いつでも手に入るのですね。

春キャベツと冬キャベツ、選ぶ時のポイントは?

「春キャベツは無農薬で作りにくいんだよね」と農家さん。虫たちが蠢く春先だから除草剤を使わざるおえないことが多いとか。キャベツの味は土の善し悪しがダイレクトに出やすく、農薬を使ったものはシュウ酸が強いそう。火を通したり、水にさらす事で和らぎますが、生で食べたくなる春キャベツなら、ここはこだわって無農薬のものを選んでみてはいかがでしょうか?

また美味しいキャベツを選ぶポイントは…
・芯の切り口が乾燥していたり、黒ずんだり、劣化していないもの。
・「春キャベツ」はツヤツヤと瑞々しく軽く、葉の間がふんわりとしたもの。
・「冬キャベツ」ならずっしりと重く、葉の間がつまっているものを選びましょう。

定番野菜のキャベツにも春には春の、冬には冬の旬の味や形があるのですね。「旬」の食材は、新鮮で栄養価も高いです。さあ!これから旬の甘やわらかな「春キャベツ」をまるごと召し上がってください!

(文・写真・イラスト/ほしまさみ)