かぼすとすだちの違い
さんまには「すだち」という方は多いかもしれませんが、「かぼす」も今が旬。常備調味料などに活用しやすいかぼすと、すだちの違いはどこにあるのでしょうか?
かぼすとすだちの違いはまずは大きさ。すだちの方が小さめで、かぼすの方が大きめです。香りにも違いがあり、フレッシュな香りのすだちに対してまろやかな酸味なのがかぼすの特徴です。今回はかぼすを毎日見守っている榎戸さんから教わります。
かぼすの名前の由来は「蚊を滅ぼす」
かぼすの名前の由来は「蚊を滅ぼす」からきています。昔は皮をいぶして蚊取り線香にも使用されていました。かぼすは高酸かんきつ物で、クエン酸の含有率が高く甘味があるものと合わせて摂ると疲労回復やエネルギー源になりやすいという特徴があります。DHAとの相性もいいので、魚を食べるときに絞ってかけている人が多いのもそのため。かぼすの花は白色で、においの素は皮に含まれている油なのだそうです。皮に切り込みをいれると、油がぎゅっと出てきてすごく良い香りがします。
絞り方のポイント!
油が皮から出てくるので、皮を下にして絞るとより果汁に香りが入ります。
かぼすは青いうちに収穫して風味を楽しみます。旬の時期を過ぎると果汁から酸味がなくなり、皮も緑から黄色へ変化していきます。実の部分は緑からオレンジになるそうなので、みかんと似た味になるのかと思いましたが全然おいしくないそうです。
香り豊かなかぼすで手作りポン酢
お酢のかわりにかぼすを酢飯に入れると香りが豊かになり、お酢ほど酸味がきつくないのでいつもと違う変わり酢飯としての楽しみ方や、すだちよりまろやかな酸味のため、酢との相性がとても良くかぼすでつくるポン酢がおすすめと榎戸さん。さっそくおすすめのレシピを教えていただきましたのでご紹介します。
かぼすポン酢の材料
・かぼすのしぼり汁3個分
・しょうゆ・酢・うすくち醤油はしぼり汁と同量入れる
・酒大さじ1
・みりん大さじ1
・コンブ5cm位
材料を全て瓶などに入れて冷蔵庫で保存します。湯豆腐や温野菜などが多くなるこれからの季節に大活躍してくれるそうです。秋の味覚と、かぼすの組合せを是非楽しんでくださいね!私はいただいたかぼすをドレッシングにしたり、無糖の炭酸ソーダに絞って飲んだりしました。とってもすっきりしていておいしかったです。レモンよりも酸っぱすぎず、それでいて香り高いので、酸っぱさが苦手な方にかぼすは本当におすすめです。
榎戸園にはかぼすが大量に実っています。日々のお手入れをかかさないことで木が熟成していて、樹木としてしっかりしているから実付きもよく、造園業を営む榎戸さんが育てるかぼすはおすすめです。他にも新生姜なども育てているそうですので、次回は東京都青梅市の榎戸園さんの魅力とともにお伝えしたいと思います。
写真・文: 松田悠/地域環境学習コーディネーター