、ご存知ですか?
東京都青梅市の榎戸園さんに、かぼすだけでなく、生姜のこともいろいろと教えてもらいました。
みなさんは新生姜ってきちんと知っていますか?生姜と新生姜の違いは、収穫されてから出荷されるまでの期間です。新生姜と呼ばれる生姜は、収穫したての6月から8月に出回るものを言います。収穫したての新生姜に対して、貯蔵をしてから出荷される生姜をひね生姜と呼びます。ひね生姜は、秋口に収穫して貯蔵し、翌年出荷されます。そのため、収穫する時期によって、新生姜が出回る時期も大きく変わってきます。高知や鳥取など生姜の有名な土地では秋からが旬!
では、新生姜はどうやって保管するかご存知ですか?まずは葉っぱを切ることが大事!植物は葉に栄養を送ろうとするので、まずは葉を切り、食べる部分の根に栄養を留まるようにします。
新生姜の食べ方いろいろ
新生姜の保管の仕方が分かったところで、一押しの食べ方も教えてもらいました。
一般的には、筋張っているところ以外の根の部分に味噌をつけて食べるのだそう。新生姜には根生姜(植えた親生姜)も混ざっているので、その部分は食べるとものすごく辛い!販売している生姜と同じ色の部分は、辛みが強い生姜なので注意が必要とのことです。榎戸園さんが一押しの食べ方は「天ぷら」。火を通すと辛みがなくなるそうです。ちなみに、切り落とした葉は冷蔵庫の消臭剤として使用もできるそうです。是非試してみてくださいね。
植物と向き合うことを、榎戸さんに教えてもらいます
榎戸さんと話していると、造園業という植物と向き合う仕事ならではの考えに、学ぶこと多いです。
例えば、生姜と同じで、どんな植物も根から葉、花、そして実へと成長していきます。その過程を誰よりも楽しみながら仕事をすることが大事、と榎戸さんは教えてくれました。榎戸さんは二八(にっぱち:2月8月のこと)は休むことが多いとか。その訳は、植物も人間と同じ生きものなので、人が暑くてきつい時期は植物もきついので、なるべく作業をすることを辞めてあげるそうです。
また気温差があると、植物は実をつけます。実をつけるということは、植物にとっては終わりの時です。そうしたときには極力作業はしないとのことです。この時期もまさに二八ですね。
榎戸さんは、これまで苗木をつくる仕事が主でしたが、自分から出向く必要があると、生産物や苗木を持ちマルシェへの出展にも積極的に参加しています。
「楽しくないと楽しいものはつくれない」
苗木を丹精込めて手入れするときにいつもそう思って作業するそうです。きっと何でもそうですが、楽しくないと何もはじまらない。榎戸さんはお客様が家に帰って植物という「生きもの」と楽しく生活できるように、生産物にはレシピをご案内したり、苗木などは細かな説明でサポートをしています。皆さんのくらしも、野菜や植物と向き合うことで、より楽しくしていきたいですね。
写真・文: 松田悠/地域環境学習コーディネーター