見た目は酸っぱそう?春のみかん「はるか」
販売しているとよく、「わたしもハルカです!」「娘の名前がハルカなんです。」「昔の彼女が・・・」あ、この辺でやめておきましょう…。女の子の名前としてもかわいらしくて人気ですね。春のみかん「はるか」ちゃん。前回の記事でご紹介した通り、ツンデレちゃん、と私は呼んでいます。
まず、とても酸っぱそう…。皮が、レモンよりも淡いくらいの黄色なんです。見た目、淡白で酸味が強くて…なんてイメージを持ってしまう方もいらっしゃるかもしれません。ところがどっこい!と~っても優しい甘さ!
最近、柑橘で人気の品種は、とにかく濃厚で甘いものが美味しいと言われがち。例えば、甘平、せとか、紅まどんな、などなど。そういったものとはちょっと違った優しい甘味。酸味のないはるかの甘さの虜になる方も多くいます。クラスの中にいる、目立たないけど実はすっごくカワイイ女子、みたいな柑橘だと私は思っています。
はるかはどうやってうまれた?
日向夏(別名ニューサマーオレンジ、小夏)から生まれた品種ですが、ちょっと特殊な生まれ方をしました。普通、柑橘は種から育てるのではなく、苗木から、または台樹に接ぎ木をして育てます。種から育ててしまうと、大抵は元の実(親)よりも劣ってしまうのです。ところが稀に、突然変異的に逆のことが起こります。はるかは1980年、福岡のとある自宅の庭でそんな奇蹟の偶然から生まれた柑橘なのです。これを「高接ぎ」と呼ばれる方法で育て、1986年に初めて実を付けました。
今では、愛媛県が全国生産量の半分近くを占めていますが、長崎や広島などでも多く生産されています。
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食べごろなど、はるかってどんな柑橘?
色味や味などは最初に記述した通りです。
皮が厚めで、じょうのう(薄皮)は少し固めです。食べやすいか、と言ったら残念ながら食べやすいとは言えませんが、一生懸命剥いて食べる価値はあります!私は手で剥いて食べますが、グレープフルーツのように、ナイフでカットしてスプーンですくって食べるのも良いかもしれません。
はるかのジュースは、不思議と実を食べたときの味に比べ、数倍濃厚になります。皮に比重が大きいため、たくさん搾っても果汁は少ししか採れず、とっても贅沢なジュースになってしまいます。しかし、あの濃厚な味は病み付きになります。夏の暑い日、冷蔵庫でキンキンに冷やして、少量を一気に飲む。そんな贅沢もいいですね!味が濃厚なので、ロックアイスをカラカラと鳴らしながらゆっくり飲むのも良し、少し炭酸で割ってみるのも良し。はるかはジュースもオススメです!この時期から四月くらいまで楽しめます。まずは生果ではるかの味を知って頂き、彼女の虜になってみてはいかがでしょうか?