たけのこ前線、北上中

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春食材の王様、たけのこ

長い冬が終わりに近づいてくると、南から春の訪れを知らせるおたよりが届くようになりますよね。春一番が吹いたり、桜が咲いたり。そして、春ならではの食材も目にするようになります。春が来たのを感じさせてくれる食材はたくさんありますが、中でも“王様”と言っても過言ではないのが「たけのこ」です。たけのこご飯など、お料理のメインとして登場することも多いたけのこ。大好きな方も多いのではないでしょうか?

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一般的に親しまれているたけのこの種類とは?

たけのこ前線北上中

竹の種類は日本には数十もあると言われていますが、食用と食べられる竹の種類はほんのわずかです。主に日本で食用とされているたけのこの種類は、孟宗竹(もうそうちく)、真竹(またけ)、淡竹(はちく)寒山竹(かんざんちく)があります。その中で旬の時期が3月~5月と、ちょうど春の時期に出回るのが、孟宗竹という種類のもの。孟宗竹は九州から東北までの地域でしたら、どの地域でも条件が揃えば比較的育ちやすいので、たけのこの中でも一番広く親しまれている種類です。

孟宗竹は大きく厚みがあり、ふっくらとした形で、甘みがあり柔らかいのが特徴です。えぐみも少ないので、お料理にも使いやすい種類なのです。ただ孟宗竹も、他のたけのこに比べたらどの地域でも収穫できやすいとは言われていても、やはり貴重であることには変わりません。食用として食べられる種類もわずかですが、たけのこが美味しく食べられる時期というのもまたわずかだからです。

たけのこは漢字にすると「筍」と書きますが、その意味は「一旬(10日間)で竹になる」からだと言われています。それぐらいたけのこはすぐに成長してしまい、すぐに硬くなってしまったり、味も変化してしまったりするので食用には適さなくなってしまいます。孟宗竹もそれは同じなので、やはりとても貴重な食材なのです。

たけのこ前線も北上中

春の訪れと同じように、たけのこもまた南から旬の時期を迎えていきます。まずは九州地方からたけのこの旬が訪れ、中国地方、四国地方、近畿地方、関東地方、中部地方、東北地方という流れで、さくら前線と同じように、たけのこ前線も北上していくのです。春はもうそこまで来ているので、春の訪れと共に、春食材の王様と会える日もそう遠くはなさそうです。

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