たけのこが届きました!
香川県琴平町からいち早く春の便りが届きました。臼杵農園の「こんぴらたけのこ」です。たけのこは掘ってからできるだけ早く茹でることで、えぐみのないたけのこ本来の美味しさを味わうことができます。皮を数枚剥がして下準備をしたらさっそく茹ではじめます。茹であがったたけのこは茹で汁の中でそのまま冷まし、ようやく下処理完了です。さぁて!茹でたたけのこをどうやって味わいましょう!?
たけのこのゆで方、基本をおさらい!【和え物】【ご飯物】は小さくカタチを揃えて
子どもから大人までみんなが大好きな「たけのこごはん」は外せませんね。主役のたけのこはどんなふうに切っていますか?それぞれ家庭の味付けがあるように、切り方にも家庭によって違いがあるようです。
ひとくちに薄切りといっても[短冊切り]と[イチョウ切り]では見た目にも食感にも違いが出ます。繊維に沿って切った短冊切りは、シャキシャキとした食感を楽しめます。いちょう切りは繊維を断ち切るので噛み切りやすく、小さな子どもやお年寄りにもおすすめです。
また、和食に押され気味ですが、自分で茹でたたけのこで作る「中華おこわ」や「チャーハン」も市販の水煮たけのことは全く違う美味しさです。切り方は他の具材にあわせてコロコロの[さいの目切り]に。さいの目切りは、切り口が多いので味が絡みやすく和え物にも向いています。「木の芽あえ」で春の香りを味わってみてはいかがでしょう?和え物やご飯物は小さく切るからこそ、大きさや厚みを揃えて切ることを少し意識して作ると、より上品な味わいになるように思います。
たけのこの木の芽和え【煮物】【天ぷら】は大きめに切って歯ごたえを
続いて日持ちのする煮物にも挑戦です。たけのこの穂先の柔らかな食感は特別なので、あらかじめ切り分けて「吸い物」などに使うのも良いですね。穂先も煮物にする場合は放射状に切ると見た目も食感も良くなります。穂先より下の胴や根元は何と言っても歯ごたえが魅力です。
農家さん直伝レシピ「たけのこの天ぷら」「筑前煮」は鶏肉も野菜も入ってお弁当のおかずにもピッタリなのでたっぷり作りたいものです。素材を転がすように向きを変えながらひとくち大に切ることを[乱切り]といい、筑前煮のたけのこは根菜に合わせて乱切りにすることで、しっかり味を含みながらも歯ごたえが残ります。一方、たけのこ料理の王道とも言える「若竹煮」や「土佐煮」はたけのこが主役の煮物です。主役のたけのこは[輪切り]にしてたっぷり出汁の旨味を煮含めましょう。また、臼杵さんに教わった地元で人気のたけのこ料理「たけのこの天ぷら」も輪切りにして下煮することが美味しさにつながる大事なポイントです。
たけのこ料理「筑前煮の作り方」たけのこ料理の王道!「若竹煮」のつくり方
たけのこ若竹煮の材料
- ゆでたけのこ:400g
- 塩蔵わかめ:100g
- 出汁:2カップ
- 酒・醬油・みりん:各大さじ1
- 塩:小さじ1/2
- 木の芽:適宜
たけのこ若竹煮の作り方
- 1. 鍋に出汁と調味料を合わせて煮立て、輪切りにしたたけのこを加える。
- 2. 沸騰したら弱火にして15分ほど煮て、火を止めて冷ます。
- 3. 塩蔵わかめは水に5分ほど浸けて(途中で水を変える)戻し、食べやすく切る。
- 4. 2を温めなおし、戻したワカメを加えひと煮立ちさせて火を止める。
- 5. たけのことわかめを器に盛って出汁を張り、木の芽を添える。
温度が下がるときにたけのこに出汁の旨味が入っていくので、しっかり冷ましてからあたため直していただきます。
たけのこを手にしたら、まずは下茹で(アク抜き)をしましょう。そしてサイズや量からどの部分を使って何を作ろうか考えます。メニューが決まれば食感を想像しながらいろんな切り方を試してみてください。年に一度の春の味だから、調理そのものも楽しみながら味わいたいですね。