春の味覚、フキ(蕗)。手間を省いて美味しく食べよう!

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フキは茎、葉、花、捨てる所無し!

春は色々な山菜が店先に並びます。そんな中でも、フキは昔から日本人に馴染み深い山菜の1つではないでしょうか。花はフキノトウとして、茎は煮物などに葉はつくだ煮などにして昔から楽しまれてきました。今回はフキを捨てる所無く美味しく食べる方法をご紹介します。

ふきを味わう

板ずり無しでも大丈夫?皮を剥かなくても大丈夫?

フキは食物繊維が豊富で、活性化酸素を抑える抗酸化作用があります。体を中からキレイにしてくれる食べ物です。しかもとても低カロリーなので、ダイエットにもぴったりですね。

フキの下ごしらえと言うと塩で板ずりして、茹でて冷水にとって皮を剥く等のちょっと面倒な作業がつきもの。

ふきの食べ方って知ってる?蕗の下ごしらえ/ゆで方

もちろん時間に余裕がある時にはちゃんと下ごしらえをして、丁寧に調理するのも良いですが、時間がない時などには省いても良い所もあります。

ふきの煮物

例えば板ずりは、行うと色よく仕上がったり皮が剥きやすくなると言われていますが、家庭で食べるのであれば行わなくても大丈夫です。

フキの茎の部分のアクは、葉などに比べるとそれ程強くないので、太さにもよりますが5分程の下茹でと、冷水にとって冷ますだけで大丈夫です。あまりしっかりとアクを抜くと、せっかくのフキの風味も抜けてしまいます。

アクや苦味が苦手な方は、ゆでた後の冷水にとる時間を長めにしてみると良いでしょう。ただ、あまり長く茹でていると柔らかくなりすぎるので、注意しましょう。

フキの皮のむき方フキ下ごしらえ

太めのフキは、下茹での後に皮むきが必要です。試しに下茹でしたフキの皮を剥かずにかじってみましたが、皮を噛み切ることができませんでした。やはり、フキの筋は手強かった!

ただ、ヤマブキ等の細いフキはサッと下茹でした後冷めるまで冷水にとって、皮は剥かずにそのままつくだ煮などにします。細いフキが手に入った時に試してみると良いでしょう。皮を剥く手間が省けて手軽ですね。

フキの佃煮の作り方

フキの佃煮
  • フキを3分ほど下茹でする。
  • フキが太い場合は皮を剥く。細いフキの場合は剥かなくてよい。
  • 冷めるまでしばらく冷水にとっておく。
  • 醤油、酒、味醂を2:1:1の割合で小鍋などに入れ、3㎝程の長さに切ったフキを弱火でコトコト炊く。
  • 汁けが無くなってきたらかつお節を適量入れて完成。甘味が少ないようなら砂糖を炊いているときに入れる。

葉まで美味しく食べよう!

スーパー等売られているフキに、葉が付いていることが良くありますが、皆さん捨ててしまっていませんか?

フキの葉食べ方

フキの葉は、下茹でしてアクを抜けば美味しく食べることが出来ます。ただ、茎の部分よりもアクが強いので下ごしらえが必要です。今回はフキの葉で作るフキ味噌をご紹介します。

フキの葉味噌作り方

フキ味噌作り方
  • フキの葉はゴソゴソしていて固いので、たっぷりのお湯で柔らかくなるまで5分くらい下茹でする。
  • 茹でた葉を水にとり、1時間以上さらしてアクを抜く。時間が有れば長めに置いておく方が良いでしょう。
  • 良く水気を絞った葉を5㎜幅くらいに刻む。
  • フライパンに油を少量ひき、葉を炒める。
  • 味噌:砂糖:味醂を2:1:1でフライパンに入れていく。水分が無くなって味がなじんだら出来上がり。お好みで摺りゴマなどを振る。

温かいご飯に乗せたり、おにぎりにしても美味しいです。

今回は色々なフキの食べ方をご紹介しました。ちょっとだけ面倒な下ごしらえでも1年に1回は春の味を楽しんでみて下さいね。

フキの食べ方山菜料理はじめの一歩!「ふきのとう味噌」

写真・文 有限会社榎戸園 榎戸芳