山ウドは風味が楽しめて、身体の健康をサポートする万能食材!
春野菜の一つでもある「山ウド」は、根元の茎が太く、うぶ毛があります。それに対して、穂先は根本と比べてかなり細く、葉とつぼみがあります。それぞれ特徴が異なるので、調理方法も変わってきます。何と言っても、山ウドの特徴と言えば、独特の苦みとシャリシャリした食感です。ただ、ウドはアクが強いため、調理前に必ず酢水につけてアク抜きを行います。このアク抜きで、苦みが減り、春の常備菜として重宝できます。
(※アク抜き目安:水500㏄+酢大さじ2)
また、山ウドは私たちの健康をサポートする、嬉しい要素も十分備わっています。身体に溜まった老廃物の排出を促すナトリウムを含むので、新陳代謝も高め、ダイエットにも相応しい食材です。他にも、カリウムも豊富で、現在人に多いとされている心筋梗塞や高血圧などを抑えられます。
根元の茎と穂先別山ウド調理法
山ウドは根元の茎も穂先も丸ごと食べられます。調理と食べる前のアク抜きは共通していますが、下ごしらえや調理方法はそれぞれ違います。
■根元の茎…3mm程度の薄さの短冊切りや斜め切りにします。アク抜き済みならば、加熱でも生でも食べられます。食感を楽しめる酢味噌和えなど酒の肴に活躍します。
■穂先…山ウドの中でアクが最も強い部分です。葉部分を良く洗い、さっとゆで、流水にさらします。春野菜の天ぷらの具材の一つとして使われます。
山ウドを丸ごと使った煮びたし
山ウドを使った煮びたしは、他の野菜と一緒に調理をすると、栄養バランスも抜群なおかずになりますよ。穂先以外の山ウド(アク抜き済)、水700ccと白だし大さじ1を加え、沸騰するまで煮ます。その後、人参を加え、柔らかくなったら、高野豆腐を入れます。その後、砂糖大さじ2.5・酒大さじ1・みりん大さじ2・しょうゆ大さじ2の順に調味料を追加し、煮詰めます。最後に、山ウドの穂先を鍋の上部に加え、弱火で5分煮て、余熱で蒸らすと出来上がり。
山ウド1本を丸ごと使うので、食感だけでなく、見栄えも楽しめます。調理後、冷まして数時間置くと、山ウドの煮びたしの味や風味が全体に行き渡ります。是非、この春に、山ウドの煮びたしにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
(文:小田るみ子)