ヨモギの下処理と保存のコツ

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美味しいヨモギの選び方

様々な薬効を持つ「ヨモギ」は、昔から私たちの暮らしに身近な薬草の一つです。
日本各地の河原の土手や野原などに自生しており、比較的簡単に採取出来るのも嬉しい野草です。ヨモギはキク科ヨモギ属の多年草で、一年中姿を見かけますが、食用に向くのは芽吹いたばかりの柔らかな新芽。時期としては3月の下旬~5月のゴールデンウィークあたりまでが目安です。春のあたたかな陽気の中、河原を散歩しながらの「ヨモギ摘み」も楽しそう。せっかく摘んだヨモギ、きちんと下処理をして美味しく食べましょう。
今回は、ヨモギの下処理&保存のコツをお伝えします。

ヨモギの下処理

食用には、春先に芽吹いたばかりの新芽の部分が向いています。ヨモギは多年草のため、秋から冬にかけて育ち冬を越した葉も残っていますが、固いため、食用にはオススメ出来ません。ごく柔らかい新芽の部分、葉先から15~20センチの部分を摘みましょう。新芽は柔らかいので、指先でかるくつまんで摘み取ります。また、葉の色が瑞々しい若草色の部分を選びましょう。黄色や赤に変色している部分は取り除きましょう。

美味しく食べるために~ヨモギのアク取りをしよう~

春先の新芽はアクが少ないので、さっと茹でるだけで美味しくいただけます。鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩を入れてから1~2分ほど茹でます。茹であがったら、ざるに上げ、さっと冷水にさらし、粗熱が取れたら水分を絞ります。あまり長く茹でたり、水にさらしすぎると、せっかくのヨモギの香りや栄養素が流れてしまうので、気をつけましょう。
また、春先のヨモギを天ぷらで食べる場合は、下茹でせずにさっと洗い、ペーパータオル等で水気を拭いてから衣をつけて揚げればOKです。

ヨモギの保存方法

下処理をする前のヨモギは、水洗いしゴミやホコリを落とし、水気を切ってから冷蔵保存します。その時、乾燥してしまわないように新聞紙で包んだり、野菜の保存袋に入れておくと良いでしょう。
アク抜きの下処理済のヨモギは、そのままお浸しにしたり、刻んで草餅にしたりします。長期間保存する場合は、刻む、もしくはフードプロセッサーでペースト状にし、フリーザーバックに入れて冷凍すると良いでしょう。草餅はもちろん、パンに練り込んだり、ブイヨンや牛乳で伸ばしてスープにしたり、料理やパスタのソースにも活用できます。ヨモギの独特な爽やかな香りは、春らしさいっぱい!春の食卓の主役になってくれそうですね。