砂糖の種類によって梅シロップの味は変わる?
6月になると店頭に並び始める青梅。この時期に、毎年梅シロップを作っている人は多いのではないでしょうか?青梅の風味に程よい酸味と甘み。ついついお代わりしてしまいます。
そんな梅シロップですが、氷砂糖以外で作ったことはありますか?漬ける砂糖を変えると、味にどんな違いがあるのでしょうか。今回、氷砂糖、グラニュー糖、和三盆、てんさい糖の4種類で梅シロップを作ってみました。
氷砂糖、グラニュー糖、てんさい糖、和三盆の特徴
氷砂糖
純度の高いショ糖の大きな結晶。原料はグラニュー糖から作られています。
グラニュー糖
原料はサトウキビで、ショ糖の純度が最も高い。サラサラしていて溶けやすく、淡白な味なのが特徴です。
和三盆
原料は白砂糖と同じサトウキビですが、何度も水を加えて練る「研ぎ」という工程を経て完成します。完成した状態は、粒子が細かく、上品な甘みですっとした後味が特徴です。砂糖の最高級品と言われています。
てんさい糖
普通の砂糖はサトウキビから作られているのに対して、甜菜(てんさい)という北海道を中心として栽培されている一見大根に似た植物が原料となっています。根の部分を絞った汁を煮詰めると砂糖が取れます。寒い地域で作られているので体を温める作用があり、血糖値の上昇を抑えるといった効果が期待されると言われています。
以上の4種類を、梅と砂糖の割合を1:1になるようにして漬けてみました。
梅シロップから出来た4つの梅ジュース、味に違いは?
梅シロップを2週間漬けて、梅ジュースにして味比べをしてみました。
まずは氷砂糖から作った梅ジュース。梅の風味もあり、甘さもあり、一般的な梅ジュースの味です。
続いてグラニュー糖です。飲んだ時に最初に感じたのは「甘さ」でした。氷砂糖で作られた梅シロップと比べると、酸味をあまり感じませんでした。グラニュー糖は氷砂糖と比べて溶けやすいので、果実の水分ですぐに溶けてしまいます。その結果、梅からエキスを抽出する前に浸透圧で水分が出てきてしまい、あまり梅の風味を感じられなかったのかもしれません。
和三盆で漬けた梅シロップは、マイルドな酸味で、すっとなくなる上品な甘みがあるように感じました。
そしててんさい糖は、黒糖のようなコクのあるような味がしました。
今回やってみて、漬けるものによって味が大分変わるということがわかりました。また、一番失敗なく作りやすいなと感じたのはやはり氷砂糖です。粉状の3つと比べて下に砂糖がたまることがないので、そこまで瓶をこまめに振らなくてもできてしまう簡単さを感じました。(揺することで発酵を防ぐ役割をするので、必ず揺すってください)味も、クリアな味になるのは定番の氷砂糖でしょうか。てんさい糖はてんさい糖の、和三盆には和三盆の美味しさがありました。
一度、どんな味になるか試してみてくださいね。次はハチミツや黒酢などにも挑戦してみたいです。