梅シロップの作り方/レシピ、発酵の対処法まで

総合評価: 4.035 件のレビュー)

自宅で簡単梅仕事、手作り梅シロップを作る

「梅雨入りしたね。」毎年ささやかれるこの言葉。グレイッシュな空の下、雨露をしたたらせて艶やかかな梅が大きく膨らんできます。毎年欠かさず作っている梅シロップに欠かせない青梅は、6月がピーク。そうです!この時期だけのお楽しみ、梅仕事の季節が到来です。梅シロップの仕込みは、家にいる事が多くなるこの時期に勝手がいいものです。

「さあ作ってみよっか!」
仕込んでから数日…夏の始まりに出来上がる梅シロップ。水やソーダで割ってゴクリゴクリと飲めば、夏バテ知らずで過ごせそうです。自宅で簡単に出来る梅シロップ、作ってみませんか?

梅シロップの材料と豆知識

梅シロップの材料

青梅…1kg
氷砂糖…1kg
4ℓ瓶…蓋のぴったり閉まるもの
竹串

梅シロップを作る時に使う砂糖はどんな砂糖?

梅シロップをはじめて作るときに使う砂糖は、氷砂糖を使うといいです。氷砂糖は、砂糖としての純度が高いので、雑味が少ない仕上がりになる特徴があります。また氷砂糖はゆっくり溶けるので、梅のエキスがしみ出す速度とバランスがよく、梅シロップが発酵してしまう失敗が減ります。

だんだん、梅シロップ作りに慣れて来たら、砂糖にこだわって作るのもおすすめです。砂糖の違いが出来上がる梅シロップの色や風味に反映されます。例えば、氷砂糖は透明感がある仕上がりになりますが、三温糖は深みのあるアンバー系の色になったりします。

梅シロップの作り方

1.瓶を消毒します

瓶

熱湯を注いでまんべんなく回します。
または、大きな鍋に湯を沸かし、瓶の蓋のパッキンを外した状態で入れて煮沸消毒をします。その後、布巾で拭き取り完全に乾燥させます。念入りに消毒する場合はさらにアルコールか焼酎などをしみ込ませた布巾で、瓶の内側、外側を拭きます。

2.青梅を洗います。

青梅を洗います。傷がつかないようにやさしくあらいましょう。

3.青梅のアク抜き

青梅を1〜2時間、水につけてアク抜きをします。

4.青梅の水気を拭き取り、竹串でヘタをとる

梅の下処理

3の青梅を柔らかいフキンなどで水気をよく拭き取ります。このときも表面に傷がつかないように優しく。表面の傷は腐ったり、濁ったりする原因になるからです。きれいにヘタを取るとエグ味のない味わいになります。

5.冷凍庫で一晩寝かせます

冷凍しなくても作れますが、冷凍すると繊維が破壊されるので梅のエキスが出やすくなります。発酵も少なくなるとか

6.瓶に青梅と氷砂糖を交互に敷き詰めます

梅シロップ作りもいよいよ佳境です。敷き詰めた青梅の上に氷砂糖をのせます。さらに氷砂糖の上に青梅を敷き詰めます。また氷砂糖を青梅の上にのせます。青梅を氷砂糖で蓋をするようにするのが梅シロップを作るときのポイントです。

梅の漬け方

▲青梅と氷砂糖を交合に敷き詰めます。

7.冷暗所で保存します

毎日ビンを揺すって砂糖を溶けやすくします。梅はエキスに浸かると発酵が防げます。そのためにも毎日混ぜたり揺すったりしてください。

梅シロップ作り方

▲1週間後。氷砂糖がほぼ溶けている。

8.1週間〜10日で梅シロップが出来上がります

梅シロップから梅の実を取り除いてこします。弱火にかけて、アクをすくい、沸騰しないよう15分。火を止めて冷まします。その後、容器に移します。保存は冷蔵庫で。賞味期限は、このように熱殺菌すると約1年になります。

梅シロップの発酵と発酵の防ぎ方

以上が、梅シロップの作り方ですが、混ぜたり揺すったりすることを忘れてしまったり、冷蔵庫に入れるタイミングを逃してしまうと、せっかく作った梅シロップが発酵してしまいます。そのままにしていると発酵が進み、アルコール度が高くなるので、梅シロップ本来の爽やかさがなくなり、渋味のある別物になります。こうなったものは冷蔵庫に入れておき冬になってからお湯割りにして飲みました。渋味が深みにとして味わえます。

梅シロップが発酵すると次のような症状がでます

発酵の状態例…
白い泡がシロップの上や瓶の周りに出る
シロップの色が濁っている
アルコールのようなツンとした香りがする
瓶の蓋を開けると、ボン!とはじけるように開く
梅のエキスが出きらずシワシワにならない

発酵を防ぐためにすること

・痛んでいない青い梅を選び、洗う、拭くなどの下準備の行程を丁寧に。
・砂糖に漬け込んだら、ほったらかしにしないこと。
・1日に最低でも1〜2回は必ず混ぜる。2〜3回(朝昼晩)が理想的。
・梅一粒一粒の全体に砂糖が馴染むように丁寧に瓶を振る。


砂糖が溶け出してからもそのシロップと梅、まだ溶けていない砂糖が三位一体となるように、よく馴染ませます。だいぶ砂糖が溶けてシロップが多くなったら菜箸や大きめのスプーンなどでくるくるかき混ぜて下さい。梅全体にシロップがゆきわたるようにです。

また冷暗所〜日光の当たらない涼しい場所〜に置く事をおすすめします。この時期は室内の気温が急激に上がる日があります。高温の室内では発酵が進む怖れがあるからです。1週間で8割〜9割の砂糖が溶けます。その後、梅のエキスが十分に出きるには10日〜2週間程必要です。その間は毎日必ず面倒をみてあげて下さい。

梅シロップの発酵に気がついたら早めに対処をしましょう

対処方法
1.梅を取り出す。
2.液だけを鍋に移し、弱火で加熱する。(沸騰させると梅の風味が失われるので注意する)
3.アクを取り除きながら、アルコール分を飛ばします。滅菌され、発酵をとめます。
4.冷ましてから瓶にシロップだけ戻します。

※漬け始めてまだ梅のエキスが出きっていない(約10日以内)と感じたら、加熱したシロップと一緒に梅も瓶に戻します。発酵があまり進み具合によって、この方法で梅シロップの風味や味が元に戻ります。進んでしまったものも発酵を押さえる事が出来ます。発酵させないためにも、下準備や毎日こまめにかき混ぜましょう。

梅シロップにカビの発生を防ぐために

また、発酵とは別にカビが出る可能性もあります。実に出たカビを取り除いたとしても、カビ臭さが残ってしまいます。気をつける事は発酵を防ぐためにすることと同様です。悲しい結果にならないようにしたいですね。

保存料、添加物なしの梅シロップを作って、夏を乗り切る。

梅シロップは保存料、添加物なしの飲み物です。
丁寧な下ごしらえをしながら、梅シロップを作るとクリアーな味わいに仕上がりますよ。水やソーダでお好みの濃さにうすめてお飲み下さい。寒天を梅シロップで作っても美味しいので、夏のおやつに最適です。

梅シロップ

「梅雨」の文字に「梅」が使われるのは「梅の実が熟す頃に降る雨」という語源から。昔からこの時期に欠かせな日本の風物詩です。季節のしつらえを 楽しんでみてはいかがでしょうか。

(文・写真・イラスト/ほしまさみ)