たけのこの「水煮」と「茹でる」の違いって?
季節を問わずスーパーで市販されている「たけのこの水煮」。茹でたたけのこと違いが何かご存知ですか?
水煮とは
そもそも「水煮」とは、食材をそのまま味付けなどの調理をしないで、水で煮ておいたもののことをいいます。味付けをしないため、水煮をして下ごしらえした食材を保存しておけば、使いたいときにすぐに調理が出来るというわけです。
つまり、たけのこの水煮は下茹でをしたたけのこのことで、茹でたたけのこと違うものではありませんが、生からたけのこを料理に使うには茹でるための時間がかかりますので、あまり時間はないけど煮物や和え物などをつくりたい日に、水煮をうまく活用することで調理時間の短縮にもなり「便利」ですね。たけのこの水煮は通年を通して販売されていると言いましたが、旬の時期が限られているたけのこを、長期間食べられるようにするための「保存」の意味合いも強いです。
たけのこの水煮は下茹でが必要?
よく聞かれる質問ですが、たけのこの水煮は、すでに下茹でした、たけのこを保存したものなので、そのまま調理できますよ。
使いきれない!そんな時はたけのこの水煮にチャレンジ
例年、「たけのこ堀りに出かけたら驚くほど獲れてしまった!」とか「たくさんいただいたものの食べきれない!」という話を耳にします。
慌てずに最後まで美味しくいただきたいから、今年こそ「たけのこの水煮」に挑戦してみませんか?意外と簡単にできるのに、歯ごたえもしっかりと残っていて、市販の水煮たけのことは全く違う美味しさです。
たけのこの水煮の作り方
1.たけのこを茹でる
◎たけのこは収穫後できるだけ早く茹でる。
詳しいたけのこのゆで方はこちら!2.ビンの消毒
鍋に湯を沸かし、ビンとフタを入れて15分ほど煮沸し、取り出して冷まします。
3.ビンにたけのこを詰める
茹でたけのこはビンに入りやすい大きさに切ります。(穂先は柔らかくなりすぎるので水煮保存には不向き)たけのこをビンに詰めたら、上から5ミリくらいのところまで熱湯を注ぎます。
4.脱気
◎鍋にふきんを敷いてビンを並べる。フタは閉めずにのせておく。
◎ビンの高さの8割くらいまで水を入れて火にかけ、30分ほど煮沸させる。
◎火傷・こぼれに注意してビンを取り出し、フタをぎゅっと強く閉める。
5.殺菌
◎鍋にビンを逆さに入れ(横向きでもOK)、かぶるまで水を足して30〜40分煮沸する。
◎火傷に注意して取り出し、逆さにして冷ます。
◎上手く脱気・殺菌できていれば常温で1年間保存できる。
開けるときはフタの上部にキリなどで穴をあけると空気が入って開けやすくなる。
元気な山の恵みに感謝
香川県の臼杵農園で、臼杵さんからこんな話を伺いました。
たけのこは6月頃に土のなかで小さな芽ができて、そこからずっと成長し続けているんです。冬をむかえても1日1ミリほどのペースでゆっくりと。そして、最低気温が10℃を超えるとようやく土の上に顔を出すんですよ。
約10ヶ月間、土の下でエネルギーを蓄えて春を待っているのです。なるほど……どことなくお腹の中の赤ちゃんと似ている気がします。今年も元気な山の恵みに感謝して、美味しくいただきましょう。