大根おろしの辛みは「おろし方」で変わるってホント?

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色んな料理に使える大根おろし。唯一の難点が、大根おろしをおろすのが一手間なこと。でも折角なので、大根の切り方や、おろし方など、美味しく大根おろしをおろせる方法を考えてみました。

大根おろしは一仕事、楽に美味しくおろしたい

和え物、鍋物、みぞれ煮、また麺ものに…と、たっぷりと使って美味しい大根おろし。添えるだけで、お肉やお魚の脂ののったお料理を「さっぱり」にできますね。とはいえ、おろすのは一仕事。特に量が必要な時は、手が疲れてしまったり、また辛すぎて舌がピリピリしてしまった…なんて経験はありませんか?

少しでも楽に美味しくおろせたら、大根おろしがもっと好きになりそう。
どうしたら楽におろせるか?
どうしたら甘くおろせるか?
そこで検証してみました!

切りかた、おろし方で違いがでます!

大根を手に持った時、持ちやすい大きさ・太さがやりやすいですねよ。大きすぎると余計な力が肩に腕にかかってしまいます。

切り方として大きく2つにわかれます。

その1:棒切り(縦に大根を3〜4等分に分ける)

その2:輪切り

このとき大根は真ん中付近を使うことをおすすめします。下の部分は辛みが強く、上の部分は硬いので。皮の付近に辛み成分が多いので辛さを軽減させたければ皮を少し厚めにむきます

大根は部位によって甘さが違う、上手な大根の使い分け。

おろし方は2通り。

その1:上下におろす

その2:ののじにおろす

大根の辛みは「アリルイソチオシアネート」という成分がおろしたり切ることで、細胞が壊れて生成されます。つまり、この辛みの原因となる成分が出にくいおろし方をすればよいわけです。

写真を比べてみます

ズバリ!結果は…楽して甘くおろせるのは、「棒切り・ののじ」の大根おろしです。

棒切りは手にフィットするサイズに切りやすいです。丸切りだともともとの大根のサイズが手にピッタリあえばよいのですが、大きさはまちまち。こと冬の大根はよく肥えてますので手に余ってしまいます。

そして「上下おろし」より「ののじ」が甘くできました。
ゆっくりと「ののじ」を書くようにおろします。すると繊維がつぶれて汁(水分)に辛み成分が溶けて流れます。水分が多めになりますから水切りをしましょう。

「上下おろし」は繊維を断つので水分も閉じ込められ、辛みが強くでます。辛いのがお好きな方にはおすすめです。

辛み成分はどちらのおろしかたも時間が経つ程に軽減されます。またおろし方で食感もちがいます。「上下おろし」は長い繊維が残り、「ののじおろし」はきめが細かになります。

おろし器具は一般的なのはプラスチック製品でしょうか。器具の違いもあるのでご家庭のおろし器具で「上下おろし」「ののじおろし」で違いを比べてみてくださいね。

意外といいかも。風邪を引いたときに大根おろし。

風邪をひきやすいシーズン。うっかり引いてしまったら薬に+αの昔からの民間療法を。風邪のときの「おばあちゃんの知恵袋」に大根をおろしが大活躍します。免疫力を高めてくれるビタミンC豊富に含まれているからです。また胃腸に良い効果もあり、食欲増進させる効果が期待出来ます。

ビタミンCは、皮と身の間に多く含まれるといといいますので、皮ごとおろす方がおすすめです。辛み成分と同様にビタミンCも時間とともに減少するので食べる直前におろして食べましょう。また加熱するとせっかくのビタミンCは失われてしますので生食がおすすめです。

風邪ひきときの我が家の大根おろしレシピ:納豆大根おろし汁
納豆・ショウガの擂りおろし・梅干し・出汁・味噌、各適量混ぜ合わせておきます。おろしたての大根おろしを汁ごといれます。

土踏まずに大根おろしをはると熱が下がる、そんな知恵袋もありますよ。
「早く良くな〜れ」とおまじないするように大根をおろします。風邪になったら大根1本はあっというまに消費してしまいます。風邪になって慌てるよりも1年を通じて免疫力を高めたいですね。そのためにも予防対策としても大根おろしを日々とりましょう!

文・写真・イラスト/ほしまさみ