風景をリスペクトし、土地に馴染むカフェを。
名張市井出地区の里山に溶け込むカフェ 「ideca」
名張市の井出地区の高台に、里山の風景に溶け込んだカフェがあります。その名は「ideca(イデカ)」。ide=井出地区+ca=果実という由来で付けられました。代表の更井さんは元々の建設のお仕事と水稲と果実を兼業しながら、6年前からカフェ開店準備を始めました。更井さんたっての希望で、建物のデザインは建築家の山本忠臣さん、カフェメニューは奈良県のくるみの木代表 石村由起子さん、菓子研究家の福田里香さんに慣習をお願いし、国の6次産業化を活用しながら、このこだわりのカフェをオープンします。
建物のデザインのコンセプトは「牧歌的なこの田園風景に自然と溶け込むこと」。カフェの真四角の木枠のガラスの窓からは、まるで絵画のように風景を切り取った美しい里山の風景を臨むことができます。
地産地消にこだわる美味しいカフェメニュー
お客様に提供するメニューはできるだけ地産地消にこだわり、例えば人気のスコーンは地元で育てた自社栽培のスペルト小麦と、イギリス産オーガニック小麦を配合してあり、外はザクザクなのに中はふわふわで、なんとも滋味深き味わいです。その他にも旬の味を大切にした果実や野菜を活用し、目で見てもオシャレで楽しめて、美味しいメニューが四季折々提供されます。いちじくの時期にはなんと20種類もの様々な形や色のものがショーケースにまるで美術品のように並ぶのだそう!
天井の高くて明るい開放的な店内を歩き回ると、こだわって集められた商品が次々と目を楽しませてくれます。数種類のお米は海外でナッツなどを量り売りするオシャレなガラスの容器に。地場産のお野菜や果物のほか、お店のコンセプトに合った食品や暮らしの道具が並びます。自社製のたくさんの果実の自家製ジャムや、珍しいドライフルーツ、コンパクトでスマートなデザインの2合のお米パックはお土産にぴったりですね。
「ideca」にこめられた願い
Idecaは観光果樹園も併設しています。いちじくやブラックベリー、ラズベリーなどのベリー類や数種類の果実を大切に果樹班のスタッフが管理しています。果物のなる様子を目の当たりにして、もっともっと大事に美味しく、そして楽しんで召し上がってもらいたいという気持ちがあります。果樹園の旬が過ぎても、ドライフルーツやジャムでidecaの果実を味わう事ができます。
お店を始めて嬉しかったことは「自分達の育てたものへ対しての、嬉しい反応や声が直接聞けること」だそうです。イベントで知り合った方が訪ねて来てくれるなど、人と人との繋がりが増え、これが何よりの財産になるとのこと。これからはidecaを核として、沢山の人が集まる場所、農業をやりたいという若者に農業の素晴らしさをピーアールできる場所になって欲しいそうです。それはこの先、こののどかで豊かな自然の風景を守るためにきっと繋がるからです。
まだidecaはオープンしたばかり。周辺に広がるのどかな田園となだらかな稜線を描く山々の風景、そしてここでしか味わうことのできないとっておきのスイーツやバラエティ豊かな果実や野菜に、是非出逢いに来てください!