三重の溜り醤油で炊き上げる、風味豊かな三重の逸品
鈴鹿市で愛される老舗「新星食品」
伊勢湾と鈴鹿山脈、海と山の自然環境に囲まれた鈴鹿市。自動車レースの最高峰であるF1が開催されるモータースポーツの都市としても世界的に名を知られています。そんな鈴鹿市において昭和56年から長年「志ぐれ屋さん」を営む、新星食品をご紹介します。「しぐれ煮」とはあさりなどの貝のむき身に生姜を加えて、溜り醤油で煮た佃煮のことです。つまり「しぐれ煮」も佃煮の仲間。生姜を加えることが「しぐれ煮」のポイントだそう。そんな「しぐれ煮」や佃煮をバラエティ多く生産している新星食品は、現在2代目の田中社長が指揮をとり、幅広い世代に求められるような商品を開発しています。
志ぐれ煮のニュースター!
「新星食品」という社名の由来は、それまで三重になかった新しい佃煮、志ぐれ煮製造の方法を編み出した、星の様に輝く会社という意味だそう。それまで佃煮等の製造方法と言うと、浮かし炊きと言って、古くから受け継がれている、釜に調味料を入れて対流しながら浮かすように大体50分くらいの短時間で炊く方法。しかし、新星食品では創業当初から取り寄せている三重のブランド醬油「伊勢醤油」を加え、更に発酵させたタレで、丁寧にアクを取りながら手をかけ目をかけ、特殊な製造方法で3時間も炊く方法。この手法により、アサリで言えば臭みや独特の苦味も消え、旨味たっぷりの志ぐれ煮が誕生します。まろやかで深い旨み、華やかな濃口醤油の香りを併せ持ち、深いコクがありながらさらっとした後味を持つ伊勢の溜り醤油が成す技が、「新星食品さんの志ぐれ煮はなんでこんなに美味しいんだ?」と言われる旨味をうみ出しているのです。
新星食品の商品の特徴は「柔らかく、コクがあり、美味しい」ところ。現在は約15品目を扱っています。工場での作業は全て従業員の手仕事。仕込みから製造、パッキングまで全て心のこもった手作業で、ひとつひとつを丁寧に仕上げられています。大量生産は出来ないけれど、その分社長が目の行き届く範囲で確かな品質を保っています。
コクと旨味が特徴の「伊勢志ぐれ煮」
看板商品である「伊勢志ぐれ煮」。特に最近はこの中でも「旨味」が人気です。炊き立ての白米と頂くと甘すぎず、上品なコクがあってまろやかな風味で何杯でもお代わりができそうなくらいです。その他、塩味を控えて旨味を残した青さのりも大人気。現在はネット通販以外では限られているお土産屋さんやスーパーでしか購入することが出来ませんが、幅広い世代に受け入れてもらうため、どんどん販路を拡大していくそうです。ご飯のお供に笑顔を届けることが新星食品の求める願い。じっくりと手間ひまをかけた伝統の逸品を是非ご自宅で味わってください。