青汁だけじゃない!ケールの味わい方いろいろ

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ケールってどんな野菜?

ケールは、南ヨーロッパの地中海沿岸でおよそ4500年前に誕生し、2500年ほど前にはギリシャで栽培が始まったといわれています。日本には江戸時代初期頃に伝わったとされていますが、当時は食用としてではなく観賞用でした。食用となったのは明治時代に入ってからといわれています。丈夫で生育旺盛なケールは栄養豊富。温暖な気候であれば通年収穫ができことから戦後の栄養不足を解消するために適しているとされ、本格的に食用として使われるようになりました。花のように葉を広げて育つことから別名「葉キャベツ」とも呼ばれます。太陽をいっぱい浴びて育つ大きな葉は、最終的には大人の顔が隠れてしまうほどまでに成長します。国内で生産されたケールのほとんどは、青汁の原料として使用されていますが、2015年の米国でのケールブームの流れから、日本でもさまざまなケールが商品化されて出まわるようになりました。

ケールの栄養と効能ケール1

ケールはさまざまな野菜のルーツに

普段食べている野菜にも、意外な一面があるのは御存じでしょうか?ケールは、「ヤセイカンラン」という、アブラナ科の原種(本種)である野草に近い品種といわれています。何千年のも古い時代から雑種強勢の力で子孫を繋いできたケールは、さまざまな野菜のルーツになっています。例えば、ケールを葉が大きく変化したものがキャベツ、花が大きくなったものがブロッコリーやカリフラワー、茎が肥大化したものがコールラビ。どれも身近な野菜ですが、実はケールから誕生した野菜だったのです。

ケールの種類

古代ギリシャの学者テオプラトスは、「野生のもの、葉が縮れたもの、葉が扁平なもの」と3つのヤセイカンランを記述しています。ケールそのものもそれぞれ異なる特徴を持っているものがあり、品種改良も加わってさまざまな種類のケールが誕生しています。

ケール2

コラード系ケール

コラード系のケールは、シワがなく葉は丸みのある楕円形をしていています。付け根近くの両側に切れ込みがあるのが特徴で、ブロッコリーの葉を丸くしたような感じで軸は固いです。食用として市場に出荷されているものは、縮れがなくて比較的やわらかくて食べやすいコラード系のものが多いです。

カリーノケール


葉に切れ込みが入り、葉の縁がパセリのように細かく縮れているのが特徴です。トキタ種苗が開発した品種で、「カリーノ」はイタリア語で「愛らしい」を意味し、葉の縮れがフリルのように愛らしいことから名付けられました。サラダにするとボリューム感が出てドレッシングがよく絡みます。

カーボロネロ

イタリアのトスカーナ地方が原産の不結球キャベツの一種です。細長い形で、葉の表面は細かく縮れて縁が裏側に丸まっているのが特徴です。日本では「黒キャベツ」とも呼ばれていますが、真っ黒ではなく濃い緑色をしています。やや繊維質で固いので煮込み料理に向いています。

COOKケール

キャベツとケールを組み合わせたもの。ケールの栄養はそのままでキャベツのように食べやすいことからいろいろな料理で活躍できます。日本では、静岡県久能地区の一部の生産者でしか栽培していない希少な品種です。

レッドロシアンケール

葉柄から葉脈が赤紫色で、若い葉は比較的やわらかくて苦みもほとんど感じないので生食でも食べやすいケールです。若い葉はサラダでもおいしく食べれますが、ある程度大きくなった葉は炒め物や煮物などの加熱調理に向いていて、キャベツとはまた違ったコクのある味になります。

ツリーケール

名前の通り、葉がツリー(木)のような形をしているのが特徴です。珊瑚のようにも見えるため、サンゴケールと呼ばれるたりもします。苦みもほとんど気にならない程度なのでサラダにするケースが多く、生で食べるとキャベツの味に似ています。

ケール3

色や形、味もいろいろな種類があるケール。ここでは6種類のケールをご紹介しましたが、実際はもっとたくさんあります。ケールは毎日摂取することで健康や美容に効果的です。苦みが少なくて食べやすい品種もたくさんありますので、普段の食生活にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか?

ケールの保存方法