「ビーツ」ってどんな野菜?
東京都立川市でカラフル野菜を生産している小山農園の小山三佐男さんを訪ね、「ビーツ」についてお話を伺いました。ひと昔前まで、ビーツといえば外国産の水煮缶が主流でしたが近年、生の国産ビーツが出回るようになりました。食卓を彩る色鮮やかさに加え、むくみや便秘解消に効果のあるビタミン・ミネラルが豊富で健康面からも人気を集めています。ぎゅっと詰まった実は硬く、もっともメジャーな赤紫色の「デトロイト(ソーレ)」に、外側が赤く中は濃い黄色の「ルナ」、断面が渦巻き模様の「ゴルゴ」など種類も豊富。見た目は大きめの赤カブのように見えますが、砂糖の原料である「てんさい」の仲間で、自然の甘みと土っぽい香りが特徴的な野菜です。
ビーツの調理は下処理がポイント!
ビーツは実が硬いので生で食べるときは薄切りや細切りにし、加熱する際は長めに煮込みます。あらかじめ加熱して下処理しておけば、調理の幅が広がります。下処理の仕方は、皮付きのまま丸ごと茹でるのが一般的ですが、半分に切っても水っぽくならずぎゅっと旨みが詰まった感じに仕上がる丸ごと焼きもおすすめです。ビーツをアルミ箔に包み、180度に予熱したオーブンで40〜50分焼きます。(大きさによって時間を加減し竹串がスッと通ればOK)あら熱が取れたら皮は手で簡単に剥けます。スライスして塩や黒胡椒、マヨネーズなどを添えてシンプルに味わうとビーツの味と香りを楽しめます。下処理したビーツを冷蔵しておけばサラダ、スープ、あえ物など、いろいろな料理に活用できます。食べやすく切って冷凍保存も可能です。
国産ビーツの旬は夏のはじめと冬のはじめ
葉つきのビーツが手に入ったときは、柔らかい部分をぜひ味わってみてください。ビーツの茎と葉はほうれん草に似ていて、汁物、炒め物、カレーにしてもおいしくいただけます。国産のビーツは主に6〜7月、11〜12月あたりに旬を迎えます。地域にもよりますが、地場野菜の売り場でも見かけることが増えてきました。はじめての方も、ぜひ手に取ってみてください。