ピーマンとパプリカの違い、知っていますか?
ピーマンは唐辛子の仲間です。南アメリカ原産で、辛みが無くなる改良を加えて誕生しました。日本で一般的に広まったのは戦後のことです。今では代表的な夏野菜として定着して、夏の食卓に並びます。
一方のパプリカは、1990年代に入ってから輸入が解禁されたお野菜です。肉厚で甘味が強いのが特徴で、最近はピーマンの代わりにパプリカを好んで使う方も多いのではないでしょうか。
唐辛子はhot、ピーマンはsweet
ピーマンとパプリカは名前は全然関係が無さそうですが、見た目はとってもよく似ています。実はピーマンとパプリカには、はっきりとした定義はありません。この曖昧な分け方の中には、唐辛子も含まれます。
元々ピーマンは唐辛子を改良して生まれたため植物の分類上あまり差が無いためで、英語で唐辛子は hot pepper (red pepper)、ピーマンを sweet pepperと言いますが、言葉の通り、辛み(hot)が強いものを唐辛子。辛みが弱い(甘い=sweet)ものをピーマンと呼びます。
更に、ピーマンはシシ型、ベル型、シシトウと3つの分類に分けることが出来ます。私たちがピーマンと読んでいるのはシシ型で、パプリカと読んでいるのはベル型の品種群です。シシトウは獅子唐辛子(ししとうがらし)です。面白いことに、この3つの名前の違う野菜は全て英語ではsweet pepperと言います。つまり本質的には違いは無いということですね。
パプリカはピーマン嫌いにおすすめ
パプリカはピーマンと比べても更に甘く、食べやすいように開発された品種です。また栄養素もとっても豊富。ビタミンなら、通常のピーマンの約2倍、カロテンは約7倍含まれます。パプリカなら普通のピーマンの持つ独特な苦みが苦手な子どもたちにもおすすめ。いつもの料理をパプリカに変えればピーマン嫌いも解消出来るかもしれません。