「山本きのこ園」のこだわりの舞茸
鳥取市国府町法花寺、田畑の広がる穏やかな風景の中にある「山本きのこ園」。山本さんご夫妻は20年にわたり菌床の配合から出荷までこだわりをもって舞茸を作られています。
きのこにとって菌床とは畑の土にあたります。だからこそ菌床づくりがとても重要なのです。山本きのこ園の菌床は、「おが粉」と「ふすま」を水で練って作ります。「おが粉」とはいわゆる木屑で、おがくずよりも粒子が細かいため菌が伸びやすく、「ふすま」とは小麦の外皮のことで、菌床に加えるのは菌のエサにするため。
練り合わせたものをビンに詰めて7時間殺菌することで、ようやく菌床ができるのです。そこへ舞茸の菌を接種して、2週間以上かけて舞茸を育てます。
舞茸は香りと歯ごたえが命
「栽培室」は湿度がとても高く、舞茸の香りが広がる霧の中にいるようです。「舞茸は香りとしゃきしゃきした歯ごたえが命だからね」とおっしゃる山本さん。
おすすめの食べ方を尋ねると、「やっぱり舞茸の天ぷらでしょう」とおっしゃいます。鳥取市内に展開するうどん屋さんへも卸しているそうで、こんなに香り高い舞茸の天ぷらを近所のうどん屋さんで味わえるなんて、地元の方が羨ましい限り!直売所に卸す舞茸は、美味しく食べていただくために「当日完売」というのも大きなこだわりです。
毎朝4時から菌床作り、収穫作業、出荷まですべてをご夫妻とパートさんの手で行う山本きのこ園は、需要に応えることで品質を落とさないよう自分たちのできる量を見極めて作られています。
舞茸の香りと旨味を炊き込んで
舞茸農家さんの食卓を預かる奥様のおすすめメニューは「舞茸の炊き込みごはん」でした。「説明するまでもないくらい簡単だけどねえ・・舞茸をほぐして、あれば人参もちょっと彩りに入れて、あとは酒と醤油とちょっとだけお砂糖入れて炊くだけですよ。舞茸から美味しい出汁が出るからそれだけで十分なんです。」炊きたての香りは言うまでもなく最高です!
舞茸ご飯の材料
- 米:3合
- 舞茸:2パック
- 人参:1/3本
- 酒:大さじ1
- 醤油:大さじ2
- 砂糖:小さじ1/4