ロマネスコというお野菜
八百屋さんに並ぶお野菜たちの中でひときわ目を惹くこのお野菜。みなさん見たことはありますか?こんな姿で並んでいるお野菜、「どんな味がするんだろう…。ちょっと怖いかも?」「へー、面白い!食べてみたい!」「かわいい!食卓に飾りたい♪」様々なご意見があると思います。このお野菜は「ロマネスコ」と言って、アブラナ科のお野菜、皆さんがご想像の通りカリフラワーの一種です。ブロッコリーもアブラナ科の猟区黄色野菜の一つですので、ブロッコリーの仲間?と思った方も正解で良いでしょう。
ここ最近で見かけるようになったロマネスコ、実はずっとずっと昔からあるお野菜なのです。
ロマネスコという名前やその姿で、なんとなくヨーロッパを想像させますね。定かではないようですが、16世紀にローマ近郊で開発されたと言われており、ドイツでも栽培されていたという記録が残っています。そう、実は現在一般的に使われているブロッコリーやカリフラワーが生産されるよりもずっと前から存在していた植物なんです。古くから存在していたロマネスコですが、積極的に生産され始めたのはごく最近のことで、1990年頃のフランス、ブルターニュ地方での大量生産がきっかけとなり、市場に出回るようになりました。
ロマネスコの栄養を分析!
では実際、どんなお野菜なのでしょう?
食物繊維が豊富で、ビタミンCもたっぷり。お腹の調子を整えたり、お肌にも良さそうです。その他に、カロテンやカルシウム、鉄分なども含まれており、様々な病気の予防もできそうです。全体はごつっとしていて見た目にちょっと圧倒されてしまいますが、この小さな突起一つ一つが実は花の蕾の部分なのです。これがよく見ると螺旋状に綺麗に並んでいて、その幾何学的な容姿は作りもののようです。森の木の集まりや、お城の塔のようにも見えますね。
この一つ一つの塔を根元から切り外していきますと、なんとも可愛い小人の世界に迷い込んだようです。調理しながら思わず「可愛い~!」と呼びかけてしまいました!
さっと茹でて、ロマネスコそのものを味わってみると、ブロッコリーやカリフラワーにあるようなほんのりとしたわずかな苦味とコリッとした食感。クセはなく、とても食べやすいお味でした。ブロッコリーほど青味がないので、お野菜の苦味がニガテなお子様にも食べてもらえそうです。
早速ロマネスコをお料理してみましょう
クセがないので、サラダやピクルス、グラタンの具、パスタなど、どのようにも使えそう。ピクルスの中に入っていたらとても可愛いですね!
私は今回、厚切りのベーコンと一緒に炒めてみました。
・ロマネスコを根元から切り外し、さっと塩茹でします。茹で過ぎるとせっかくの食感を損ねてしまうので、30秒ほどであげます。生のままでも使えるくらいなので、茹で過ぎ注意です。
・オリーブオイル少々でベーコンをカリカリに炒め、そこへ下茹でしたロマネスコを投入
・お好みでバターを少々(入れなくても良いです)、あれば塩レモン、なければ無農薬のレモンを皮ごと刻んで最後に投入、一緒に炒めます。ベーコンの塩分で味は十分ですが、最後に塩こしょうで味を調えます。(塩レモンを使う場合は塩は使いません。)
出来上がり!
バターとレモンを多めにして、パスタにアレンジしても美味しいと思います。今回は炒め物にしてみましたが、食卓を飾るこの姿を想像すると、様々なレシピが浮かんできます。今はまだ流通の少ないロマネスコ、見かけたら是非手に取ってみてください。
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