栗が保存食にもなるんです
つやつやに輝く黄色の栗の甘露煮。「自分で作るのは難しそう」と思われるかもしれませんね。皮むきはちょっと大変だけど、そこは音楽や映画を横にのんびり〝ながら料理〟すれば、あとは煮るだけ。
栗の甘露煮をそのままお茶請けにしたり、栗ぜんざいや、焼き菓子に入れても美味しく、多めに作り保存しておけば、お正月には栗きんとんにもなります。秋から冬へ、季節をまたぐ保存食作りをしてはいかがでしょうか?
栗の甘露煮作り方
栗の甘露煮:材料
- 栗:1kg
- クチナシの実:2個
- 〇砂糖:350g
- 〇水:3カップ(600cc)
- 〇塩:少々
※〇は蜜の材料です。
栗の甘露煮作り方
1.栗の皮をむき易くするための下準備をします。皮ごと一晩水につけておきます。または、皮をむく前に熱湯で30分程浸します。浸し過ぎると煮崩れしやすくなるので時間に注意しましょう。栗が温かい状態のほうがむきやすいです。
2.鬼皮(周りの硬い皮)をむきます。栗の底の部分に切り込みを入れ、その切り込みをきっかけに、はがすように全体をむきます。
3.次に渋皮(鬼皮の下に出てきた木肌のような部分)が残らないようにむきます。渋皮が残っていると仕上がりの色が悪くなるので、丁寧におこないます。時間がかかりますが気長にやりましょう。
4.皮をむいて洗った栗を塩水に15分程入れ、アクを抜きます。
5.鍋にアクを抜いた栗と2つに割ったクチナシを入れ、ひたひたに水を注ぎ、中火にかけます。煮立ったら弱火にして10分茹でます。一番大きな栗に竹串がすっと通ったら、鍋から栗とクチナシを取り出します。
6.鍋に蜜の材料と栗を入れ、弱火にかけます。煮立ってきたら落としぶたをして、弱火で15分〜20分煮ます。落としぶたが重たいと煮崩れしやすいので、クッキングシートなど軽いものにしましょう。
7.冷めるまで鍋に入れて味をしみ込ませます。煮沸消毒した保存ビンなどに蜜ごと入れ、冷蔵庫で保存すれば1~2ヵ月程度持ちます。ジップロックなどの保存袋に蜜も多めに入れて冷凍保存すれば半年〜1年程度持ちます。(自然解凍で食べます)
栗の甘露煮!味と色くらべ
栗の甘露煮は、砂糖以外にもみりんやはちみつを加えたり、砂糖の種類を変えることで、甘みや色の違いを楽しむことができます。
甘みにこだわる
甘露煮を作る時に必要な甘み。基本的には砂糖と水でできるのですが、そこにみりんやハチミツをいれるレシピもあります。みりんを加えるとつやがでます。ハチミツを入れると優しいコクのある甘さになります。お好みに合わせて、隠し味にいれてもよいでしょう。
▲上が三温糖、下が白砂糖を使用
色にこだわる
砂糖には白砂糖のように白いものと三温糖、きび砂糖などの茶色いものがあります。くちなしの黄色を鮮やかに出したいときはやはり白砂糖が綺麗に仕上がります。晴れの場であり美しさを重視するお正月料理に利用されるときには白砂糖を使うことが多いようです。
また、クチナシを入れて茹でた後、冷ました鍋ごと冷蔵庫に一晩入れてから密で煮ると栗の中までしっかり着色されます。
自分で作る栗の甘露煮はごろんとまるごとになり、食べ応えは主役級!秋の味覚、栗のお料理は色々ありますが、甘露煮もぜひ1度お試しください!
(文・写真/ほし まさみ)