春菊の魅力
春菊は好きですか?走りの時期は爽やかに、名残の時期はむんっとむせるほどにほとばしる香り。苦みも魅力の野菜です。春菊は走りの時期は葉も茎も柔らか。火を入れなくても香りや苦みを堪能出来るのでサラダにして食べるのがおススメです。旬を過ぎ、名残の時期にかかると茎はしっかりと筋が張り、葉は厚くなります。茹でて個性を引き出し、和え物にして食べてみてください。ところで昨今、春菊の独特な味が苦手な人が増えたそうです。秋の風が吹き始めた9月から11月の末頃までの師走に入る頃までの、旬の春菊は栄養価が高く、季節を感じる食材の一つ、ぜひ食べてほしい野菜です。美味しく・食べやすくなるちょっとしたコツがあるので、苦手な方もぜひお試しください。
苦みも美味しさになる・春菊のゆで方
春菊のゆで方のコツは、茹で時間に気をつけるだけです。タイマーの準備はいいですか?
1.洗う
丁寧に泥を落としましょう。
2.部位に分ける
茎の部分と葉の部分を分けます。葉と茎は、指で摘みましょう。
※包丁を使うと金属に反応してアクがでるそうです。
3.沸騰した湯で、時間差で茹でる
火の通りにくい茎から入れる。20秒茹でる。ざるにあける。
葉を入れて10秒茹でる。ざるにあける。
4.ざるにあけた春菊を団扇で扇ぐ
押さえたいポイントは、茹ですぎないこと!
・茎は20秒、葉は10秒で茹でる。
・旨味を逃がさないために水につけない。
・余熱で熱が入らないように団扇で扇ぐ。
茎は茹ですぎるとアクがでます。時間を丁寧にはかりましょう。葉を10秒で茹でると歯ごたえがあり、スッキリとした香りと味わいになります。20秒で茹でてしまうと渋みと苦みが際立ちます。(苦みがお好みでしたら、こちらもよし)
好き嫌いを克服するために必要なこと
茹でた春菊で和え物はいかがでしょうか。
材料/春菊 1束、柿 1/2個、ポン酢 小さじ1
1.春菊を茹でて、食べやすい大きさに切る。
2.柿を千切りにする。
3.1にポン酢をかけて2を和える。
柿の甘みが春菊の苦みを軽やかにする一品です。
子どもが春菊が苦手なのには、理由があります。それは子どもは苦みを本能的に毒と感じるからです。子どもが食べないと調理する機会も減り、食べる機会がどんどん減って成長してしまいます。好き嫌いの克服は多くの食体験が必要です。調理法で苦みを和らげ、少しずつ繰り返し食べて味の経験を増やしてみましょう。子どもに豊かな味覚を育んであげてください。
(文・イラスト・写真 / ほし まさみ)