三浦大根をもとめて三浦半島へ!

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200年の歴史ある川島農園

神奈川県三浦市三崎町——三浦半島の先端に大根の生産・加工業を営む「川島農園」があります。川島農園は代々家族経営で200年の歴史を重ねてこられました。三浦の地に生まれ育った川島義徳さんにとって、幼い頃の遊び場と言えばもちろん畑。小学生になると友達も巻き込んで畑仕事の手伝いをしていたそうです。今ではご両親、奥様、そして大学生の息子さんも加わり、3世代の活気に満ち溢れた川島農園にお邪魔しました。

三浦半島川島農園

三浦ならではの土作り

三浦大根

マグロ漁が盛んな三浦市。川島農園では、冷凍マグロの残渣を粉末の肥料に加工している「三崎恵水産」とタッグを組み、独自の土作りを行っています。取り組み始めた当初は粉末状の肥料が風で舞い上がってしまったり、猫に掘り返されてしまったり・・。

三浦大根の土づくり

試行錯誤の末、川島さんは粒状に加工して畑に撒く方法にたどり着きました。ゆっくりと土に栄養が伝わり、やがて大根の味に繋がります。「こういうことができたのも、ぼかし肥料の作り方とか昔からのやり方を教わってきたから。」と川島さんはおっしゃいます。漁業と農業の連携は、三浦の土地ならでは、そして先祖代々受け継がれてきた知恵があってこその農法なのです。

三浦大根の希少価値

三浦大根

「三浦大根」は年々生産量が減り、今や大根といえば「青首大根」を指すことがほとんどです。青首大根が主流になったきっかけは、昭和54年の台風でした。一面の三浦大根が被害に遭い、対策として追いかけて作ったのが青首大根だったのです。胴の太い三浦大根に比べ、青首大根はすらりとまっすぐ育つため、作付け面積に対して収量が1.5倍。水分が多くひび割れしやすい三浦大根に比べ、青首大根はロスも少ない。さらには核家族化が進み、小ぶりで細身の青首大根が好まれるようになりました。

三浦大根

「生産者にとっても、消費者にとっても、都合の良い青首大根が主流になったわけです。「スーパーのバイヤーさんにも料理屋さんにもサイズを揃えるようにとばかり言われて・・味が二の次になった時代だね。」と川島さんはおっしゃいます。しかし、あれから30年以上の時が過ぎ、今あらためて「三浦大根」の価値が見直され、再び作付けされる農家さんもいるそうです。「やっぱり土地の名前がついた大根だもの。」川島さんの言葉から、三浦大根を守っていく!その想いが伝わります。

つづく

写真・文:サゴイシオリ/フードコーディネーター


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