うま味たっぷり「トマトだし」の作り方と活用術

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トマトだしってどんなもの?

トマトのだし

夏になるとたくさん出回る真っ赤なトマト。そのトマトから「だし」が取れることをご存知ですか。ここでいうのは、赤いトマトスープではなく、料理にうま味を加える、透明のだしのこと。トマトだしの成分は、昆布だしによく似ています。うま味成分のグルタミン酸とアスパラギン酸が多く含まれていて、様々な食材の味を引き立たせる効果があります。和食を提供する料理店でも、トマトだしを使うことがあるそうです。気がつかないうちに、どこかで口にしているかもしれませんね。味はとっても爽やかですっきりとしています。作り方はいたって簡単!栄養価が高いトマトを使って、様々な料理に使える「トマトだし」を作ってみませんか。

トマトだしの作り方

トマトだしの材料(味噌汁約3杯分)

*トマト(今回はよく出回っている品種、“桃太郎”を3個使いました)
*水(トマト1に対して水2)
*塩少々

トマトだしの作り方

1.トマトは種と皮がついたまま、ざく切りにします。

トマトだし

2.鍋にトマトと水を入れて煮ます。沸騰したら弱火にし、塩を加えて10分ほど火を通します。浮いてきたあくは取りましょう。

トマトを出しに

3.キッチンペーパーを敷いたざるに2.を流し込み、こしたらでき上がり。

出汁

トマトは万能選手なんです!

トマトを素麺に

ほのかな酸味とさっぱりとした風味は、夏の料理にもぴったり。冷してお好みで醤油などを加え、素麺や冷ややっこにかけると、いつもとちょっと違った味わいが楽しめます。夏野菜の揚げびたしにもよく合いますよ。意外かもしれませんが、味噌とも相性がよく、お味噌汁のだしとしても使えます。もちろん、洋風の料理にもよく合いますから、ポトフやパスタに使ってみてください。トマトのうま味を生かして、素材の味を楽しんでみてくださいね。

残ったトマトは……
だしを取ったあとのトマトも十分美味しくいただけます。みじん切りにしたニンニクと一緒にオリーブオイルで炒め、塩コショウとお好みでバジルなどを加えて、トマトソースなどいかがですか?

(文・写真/後藤菜穂)