漢方でも使われている柿の栄養と効能とは?
秋を歌った童謡にも登場する柿は、私たち日本人にとって馴染みの深い果物です。10月の後半から11月の秋真っ盛りにかけて、柿は旬を迎えます。
ちょうどその時期になると、昨日は秋の過ごしやすい陽気だったのに、今日はぐっと気温が下がるといった日々の気温差が出やすくなる時期でもあります。それにより、体調を崩して風邪をひいてしまう人も。そんな体調に変化が起きやすい時期に、その予防になる働きをしてくれるかもしれない果物が柿です。
柿には豊富な栄養が含まれていて、ビタミンCは柿1個で1日分の必要量が足りるほど。他にはビタミンA、カリウム、葉酸、ポリフェノール、ペクチン、タンニンなども含まれています。柿は漢方でも使われていて、肺に潤いを与えて体の余分な熱を取ってくれる作用があると言われています。
風邪に柿が良いって本当?
柿には免疫力を高めてくれるビタミンCが多く含まれていて、粘膜を保護してくれるビタミンA、抗酸化作用のあるポリフェノールも含まれています。そのため、風邪予防に柿を食べるのはおすすめです。
漢方の観点でも、熱が高くなって咳がひどい場合や、体が熱により渇いている時などに柿は良いと言われます。ただ、一方で柿には体を冷やす作用もあります。そのため、熱がなく、悪寒がする状態の風邪の時は逆に体を冷やしてしまうので、その場合、柿は避けた方が良いですね。
ビタミンC、足りてますか?柿で簡単ビタミン補給。柿はヘタや葉にも効能がある
柿のヘタは「柿蔕(してい))」と呼ばれ、しゃっくりを止める効能があると言われ、薬用にも用いられています。
柿の葉は、こちらも実と同様にビタミンCが豊富に含まれていて、その量は緑茶の約20倍にもなるそうです。葉に含まれているビタミンCは熱にも強いビタミンCなので、熱いお湯を入れても壊れることはないため、お茶にも用いられています。柿の葉には他にも血圧降下作用があるので、高血圧対策にも効果的と言われます。
柿は、実だけではなく、ヘタや葉にも効能があり、さらに皮にも栄養がたくさん含まれています。まさに捨てるところがどこもない食べ物なのです。柿の栄養と効能を活かして、元気に秋を過ごせていけたら良いですね。