じゃがいもをもっとおいしくする秘訣
一年を通して食べられるじゃがいもは、食卓に上る頻度が高い野菜のひとつですね。肉じゃが、ポテトサラダ、コロッケ、じゃがバターなど、さまざまな料理で活躍するじゃがいも。しかし、ゆでた時に芯が残ってしまったり、なんとなく臭みを感じたり、思ったほど甘くなかったり…そんな経験はありませんか。甘くてホクホクの食感に仕上げるには、ゆで方にちょっとしたコツが必要です。じゃがいもの基礎知識として覚えておけば、じゃがいも料理がもっとおいしく楽しくなりますよ。
じゃがいもをゆでる時のひと工夫
じゃがいものゆで方のコツとして、「水からゆでる」ことをご存知の方は多いかもしれませんね。ではなぜ、水からなのでしょう。それは、低温からじっくりゆでることで糖分が増し、甘みとコクが出るからです。また、高温でゆでると、中心まで火が通る前に表面が煮崩れてしまいます。水から弱火でじっくりゆでること。これがじゃがいものゆで方の基本です。大きさにもよりますが、以下の方法を参考にしてみてください。
(ゆで時間は、種類や大きさによって調整してください)。
じゃがいもの基本の茹で方
・土をしっかり洗い流し、皮つきのままかぶるくらいの水と一緒に鍋に入れ、火にかける。
・沸騰する直前で弱火にし、30~40分ほど茹でる。
・竹串を通して、中までやわらかくなっているか確かめる。
・皮は熱いうちにむくと、むきやすい。
ゆでる前にじゃがいもの皮をむいてもいいの?
じゃがいもの皮は、むいてからゆでるのと、むかずにそのままゆでるのと、どちらがよいのでしょう。香川の臼杵農園さんに聞いてみました。
「じゃがいもに限らず、にんじんなどの根菜類もそうですが、皮には抗菌作用のあるポリフェノールなど、人間にとって大事な栄養素が含まれています。そのため、皮からゆでることがおすすめ。新じゃがは皮まで食べてくださいね。普通のじゃがいもも皮まで食べてほしいけど、皮がごわごわするので、むいて食べた方がいいかもしれませんね」。
栄養価とホクホクの食感のためには皮ごとゆでたいところですが、料理によっては皮をむいてからゆでることもあるでしょう。その時は、時間をかけると煮崩れるため、中まで早く火が通るよう適当な大きさに切り、沸騰した湯からゆで始め、弱火にして10~15分くらいでゆで上げます。少し硬めかな、と感じても、火を止めてそのまま湯の中に10分ほど浸けておくと、崩れずやわらかくなりますよ。
文・写真/Loco共感編集部 後藤菜穂