ブロッコリーは全体をみて選ぶのがコツ
通年、市場にあるブロッコリーですが11月頃から出回る国産は味が深く、とても美味しいものです。ブロッコリーはキャベツと同じアブラナ科の野菜で、寒さが増すにつれて糖度が上がります。
特に旬のものは栄養価も高いので蒸して食べるのがおすすめです。蒸すと栄養を損なう事なくいただけるからです。蒸し器がなくてもフライパンで簡単に蒸すことができます。
お店につぼみを上にして並んでいるブロッコリー。どんな状態でしょうか。
「色が鮮やかな緑、傷んでいない」これは大切なポイントです。見落としがちなポイントが「つぼみが全体的にきゅっとしまっている」ことです。まるで寒さで身を縮めたような感じです。また、茎の底(地面から切り取った部分)が丸い形をしているのが理想です。茎の底は乾燥してないものがよいでしょう。
蒸し料理はシンプルだからこそ素材の良いものを選びたいですね。
フライパンで簡単!ブロッコリー蒸し方
蒸しすぎるとべちゃっとなり美味しさも抜けてしまいます。下ごしらえと水分量、時間がポイントです。
下ごしらえ
つぼみ側と茎側を切り分けます。
つぼみ側は小さく枝分かれしている部分に包丁を入れます。つぼみは手でやさしく分けます。大きさはなるべく揃えましょう。
※つぼみがぼろぼろに崩れてしまうのを防ぐには、つぼみ側から包丁をいれないようにします。
※大きめのブロッコリーの場合は茎側の真ん中に切れ込みを入れてから、手で割いて半分にした後、小枝を切り分けるとやりやすいです。
茎側も食べられます。茎の皮は繊維があり、硬いので厚めに剥いてください。つぼみ側と同じ茹で時間になるように、厚さを1センチに切ります。※スティック状にしたり、乱切りにしてもよいでしょう。(茹で時間を調整してください)▲ついていた葉も食べられます
フライパンでブロッコリーを蒸す
切ったブロッコリーをざるにいれて、つぼみの中にごみが残ってないように洗います。 水をよく切ります。「歯ごたえを残す」ことが美味しく仕上げる秘訣です。
フライパン(使ったものは直径29㎝)にブロッコリーを敷き詰めます。中央が火の通りが良いので硬いブロッコリーの茎を置き、周りにつぼみを置きます。(中〜大の大きさのブロッコリーで全体が敷き詰められました)
水を大さじ3入れます。
蓋をします。
強火で2分、火を止めてそのまま蓋を取らず、2分蒸らします。
※空焚きにならないように注意してください。水がなくなってしまっても、水は足さないで火を止めて下さい。
少し歯ごたえが残るのが丁度良いです。ざるにとり、おか上げして余熱を入れます。 ※水に取ると水っぽくなるので自然にさまします。
ブロッコリーの茎は栄養の宝庫ブロッコリーの蒸し時間と水分量の注意点
- 火を入れる時間
- 火を止めた後の蒸す時間
- おか上げしたときの余熱の入る時間
…と熱の入る時間があります。ですから火を止めた時にすでに柔らかくなりすぎていると、歯ごたえのない、べちゃっとした仕上がりになってしまいます。
火をつけた後が1分半だとややかたく、3分になると柔らかくなりすぎます。今回試してみて2分が丁度良い仕上がりになりました。もし火を入れた時の時間が長くなってしまったら、その後の蒸す時間を減らして調整してください。
また、少量を蒸すときは水分量を変えてください。敷き詰める程なく、まばらに並べたときは大さじ1の水を入れてください。量にもよりますが、大さじ2入れてしまうと多すぎてつぼみが水っぽくなってしまいます。
火をつけて中の強火で2分、火を止めて蓋を取らないまま2分蒸らして、おか上げしてください。やはり火をつけて1分半では硬く、3分では柔らかくなりすぎます。
上記のブロッコリーの量に対しての水分量と時間を基本にして、ご自宅のフライパンで美味しくし上がる状態を見つけてみてください。蒸したてにオリーブオイルと塩をぱっとふっただけでおかずの一品になります。彩りに添えるだけではもっといない!旬の時期にたっぷり召し上がってくださいね。
文・写真・イラスト/ほしまさみ