めでたさを添える「金時人参」
金時人参を見かけるといよいよ冬がやってきたんだなあと感じます。金時人参はアジア系の品種で赤みが強く、30センチ近くもある細長い姿が特徴的です。秋の終わりから冬にかけて出回る金時人参は、関西地方で多く作られ、「京人参」とも呼ばれています。
鮮やかな紅色が美しく、お正月料理に彩りとめでたさを添えてくれるため、煮しめや紅白なますなどに使われます。今年のお正月は金時人参で食卓を彩ってみませんか?
おせちの季節、紅白なますの作り方ねじり梅の作り方
抜き型を使わずに梅型をつくる
金時人参は1〜1.5センチの輪切りにする。
人参の切り口をまな板と平行に持ち、包丁は刃を縦にして、真横から5ミリほど切り込みを入れ、そのまま中心に向かってゆっくりと刃を倒す。(斜めに切り込みが入る)
真上から見たときに5角形になるよう、5箇所に同じ切り込みを入れる。
丸い花びらをつくる。人参の胴回りに包丁を当て、右から左へ包丁を送り、同様に5枚の花びらにカーブをつける。
人参の切り口を裏返し、また右から左へ包丁を送り、同様に5枚の花びらに逆のカーブをつける。
花びらの立体感を出す
再び裏返しておもてを上に向け、花びらの切れ目に刃先を当て、はじめは薄く、徐々に深く、斜めに包丁を滑らせて少しだけ切り取る。
5枚の花びらに同様に切り取れば、立体感のある「ねじり梅」のできあがり。
梅の抜き型がある場合
輪切り→梅型で抜く→2→3(4,5を飛ばして)→6の順でできあがり。
抜き型を使うと、人参の直径にかかわらず、同じ大きさのねじり梅ができます。
お正月料理にもいつもの食卓にも
人参は栄養面でも彩りとしても、日々の食卓になくてはならない大事な野菜です。西洋人参と金時人参は味も調理方法も大きく変わらないので、珍しい野菜にはなかなか手が伸びないという方にもおすすめです。
ねじり梅を作った後に残る切れ端をけんちん汁などに入れてみてください。普段のおかずも金時人参で作ると、いつもとちょっと違った趣になって、ふわっとうれしい気持ちになりますよ。冬の食卓でぜひ楽しんでみてください。