万能野菜「玉ねぎ」は旨みと栄養の宝庫だった
一年中手軽に手に入る玉ねぎ。和・洋・中・イタリアンと活躍の幅が広い。その上、長期保管もできる優秀な野菜。ご家庭にストックされている方も多いのでは。調べてみると、使い勝手の良さだけでなく栄養面でも優秀。硫化アリルなど辛味のもとになる硫黄化合物と、ショ糖やブドウ糖などの糖分を含みます。硫黄化合物は血液サラサラや疲労回復に有効と言われていますし、糖分含有率は可食部100gあたり5〜7gで、なんといちごと同程度の値です。他にも、血糖値を下げるインスリンとほぼ同じ働きをするグルコキニンという物質も含まれており、まさに栄養の宝庫です。
シンプル素材でも十分満足、オニオンスープの作り方
玉ねぎは「西洋のかつおぶし」とよばれるほど様々な料理のベースとして活用される食材です。そんな玉ねぎの栄養成分を凝縮して作るオニオンスープは、シンプルな素材ながらも満足度の高い一品。
オニオンスープの材料
スープ皿4杯分目安
玉ねぎ 1つ
コンソメキューブ 1つ
塩・コショウ 少々
バター/オリーブオイル お好みで
水 800cc程度
オニオンスープの作り方
オニオンスープの作り方はかんたん。
① 玉ねぎをスライスする。繊維を断つ方向で切っていくと栄養成分が出やすく、舌触りもなめらかになります。おすすめ。
② お好みでバター (バターを入れない場合はオリーブオイル) を入れ、鍋底に油膜を作ったらスライスした玉ねぎを投入。
③ はじめの三分は強気の強火で炒める!
写真のように、しんなりして気持ち焦げ目がついてきたら中火〜弱火にして飴色になるまで炒め続けます。強火の加熱が心配な方は、レンジで温めてから炒めてもOK。どちらの方法でも、お好みで。
10分程度炒めれば、茶色く色づいてきます。もっと飴色にしたい!という方は弱火でお好みの色になるまで加熱して下さい。
④ ③に水を入れ、ふつふつと湧いてきたらコンソメキューブを入れ、塩コショウで味を整えて出来上がり。お好みで、パセリなど散らしても。
シンプルなのに優秀。オニオンスープの活用法
飴色玉ねぎをベースにしたオニオンスープは、こくと旨みがたくさん詰まっています。飴色の正体は、糖が変化してできたカラメルと、糖とアミノ酸がくっついてできるメラノイジン。中でもメラノイジンは高い抗酸化作用があり、生活習慣病の予防に効果があるといわれています。
オニオンスープはそのままで頂くのはもちろん、パンを入れてチーズを掛けて焼く「オニオングラタンスープ」や、カレーのベースとしてもおすすめ。オニオンスープを大量に作っておき、翌日炒めた具材を足してカレーにすれば、深いコクを味わえる贅沢な一品に。他にも、リゾットのベースなど「だし」代わりに活用できます。アレンジして使う場合は、塩分控えめに作っておくと後から味が整えやすいですよ。
おいしくて元気になるオニオンスープ、ぜひお試しください。