べか菜の〝べか〟って小さいって意味なんです。
千葉の無農薬野菜の農家さん「わが家のやおやさん・風の色」から宅配野菜ボックスが届きました。箱を開けるとグリーン!グリーン!この時期は菜物が豊富なんですね。その中でも、一際目につく、きれいな淡い黄緑色のお野菜、べか菜。
べか菜?白菜に似ているけれど…
初めて出会ったべか菜。詳しく知りたくて、農家の今村さんにお伺いました。
今村さんに聞く、べか菜のこと
鳥の鳴き声が心地よい、春たけなわの畑でべか菜はふわふわと葉を風にゆらして育っています。今村さんは日中は畑で作業し、夜は大学にも通って農村社会学を学んでいます。そして家庭を持つ主婦でもあるのです。バイタリティー溢れる今村さんの作るお野菜はエネルギッシュ!
べか菜は4〜5年前から作り始めました。素直で扱いやすく、ぐんぐんのびてくれるから栽培期間が短いんです。そしてちょっと寒くても頑張って大きくなる力がある。農家さん的には嬉しい野菜なんですよ
2週間に一回、ご家庭に届ける野菜ボックスにジャストサイズで出せるよう2月から3月にかけて1週間おきに種を蒔いているそうです。収穫は5月〜6月まで続きます。
さて、べか菜は白菜に似てますが…
これは中国の野菜、山東菜の一種です。白菜のように結球せず、葉が開いた状態で成長しているんです。本来、山東菜は白菜より大きく、6キロから10キロ以上になる物もあるそうです。スーパーで売られている山東菜は、小松菜ほどの大きさになった物を若採りして出荷しているものです。この山東菜の小さい物を集めて品種固定して作ったのがこのべか菜です。〝べか〟って小さいって意味なんですよ
みるからに柔らかそうなので、そのまま食べてみました。優しい歯ざわりの葉。レタスのようなシャキシャキ感はないけれど、苦みがなくサラダでも食べれます。お漬け物や八宝菜などの炒め物、お鍋に入れるなど白菜の役割をすることもできます。柔らかな葉はサラダに、白い茎の部分は炒め物にと上と下の部分で使い分ける事が出来ます。夕食にべか菜で二品できそうです。
今村さんのおすすめの一品は甘みを活かした塩や塩昆布でお漬け物や八宝菜です。八宝菜には季節の野菜、この時期なら寒い冬を越えて育った人参や長ネギと合わせるといいそうです。栄養もボリュームもアップしますね。
春先は濃い緑色の野菜(ほうれん草や小松菜など)が多い時期。べか菜は黄緑色だから色味の変化にもなりますよ。白菜ほど大きくないので冷蔵庫に入れやすいです。保存は濡れ新聞でくるんでポリ袋に入れ、冷蔵庫に立てて下さい。寝かせてしますと生えている状況になろうとするので呼吸をしてしまい力を使ってしまうので、生えている状態にしてあげるともちがいいんです
今村さんの主婦の目線で選ばれ栽培された、べか菜。美味しさはもちろん、とても使い勝手の良いお野菜です。
べか菜のうま煮の材料
おいしい野菜が手に入ったらその風味や旨味をまるごといただきたいですよね。調味料がシンプルだと食材の美味しさが活かされます。あると便利な乾物、干しえびとべか菜でうま煮を作ってみました。
- べか菜:1株
- ねぎ:3センチくらい
- 生姜、大蒜:みじんぎりを各小さじ1
- 干しえび:大さじ1(10g)
- ごま油:適量
- 酒、味醂、醤油:各大さじ1/2
- 片栗粉:大さじ1
べか菜のうま煮の作り方
1.干しえびの下処理
干しえびを小さめの器に入れて、ひたひたのお湯を加えてしばらくおいて柔らかくします。その後、荒いみじん切りにします。出汁の出たお湯は捨てないように。
2.べか菜を洗う
べか菜は下の方や白い部分につちがついていることがあるのでよく洗いましょう。まず葉の部分と白い部分と切ります。葉の部分はさらに半分にしてから縦に3等分の短冊きりに。白い部分はも同じくらいの長さに切ります。
3.生姜、大蒜、ねぎの準備
生姜、大蒜、ねぎはみじん切りにします。
4.香りを出す
鍋にごま油、生姜、大蒜を入れて火にかけて、香りを出します。
5.干しえびとねぎを入れる
刻んだ、干しえび、ねぎを入れてさらに香りを出します。
6.べか菜を加える
5にべか菜の白い部分を入れます。蓋をして2分くらい柔らかくなりすぎにように蒸し焼きに。
7.べか菜を加える
6にべか菜の葉の部分を入れます。干しえびの出汁の出たお湯を入れて蓋をします。
8.片栗粉でとろみをつける
べか菜からの水分と干しえびの出汁がでます。そこに同量の水で溶いた片栗粉を入れてとろみをつけます。
9.完成
野菜の味が美味しいと手間なくおいしくできます。初めての野菜の美味しさ発見したら、誰かに教えてあげてくださいね!