知ってるようで知らない、豆苗の栄養素とおいしい食べ方

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豆苗ってどんな野菜?

豆苗(とうみょう)は、かいわれ大根やブロッコリースプラウトと同様、スプラウトの仲間です。豆の苗の名前のとおり、サトウエンドウやキヌサヤエンドウなどのエンドウ豆を発芽させ、食べやすい大きさまで(高さ15センチほど)育てたものです。今では、主に工場での水耕栽培されているため、生産管理やしやすく、一年中価格は安定しているのも特徴のひとつです。夏場は酷暑や冷夏、台風など天候によって生産量が変動し、野菜の価格が高騰することも少なくありませんので、生産管理がしやすく価格変動しにくい豆苗は、生産者にも消費者にもやさしい野菜だと言えそうですね。

豆苗

豆苗に含まれる栄養素って?

豆苗は、“豆の苗”だけあって、豆に豊富に含まれている、たんぱく質と炭水化物が比較的多く含まれる、緑黄色野菜です。これらの栄養素の他に、特筆すべき栄養素は、やはりβカロチン。その量は、βカロチンが豊富だと言われている、ほうれん草や小松菜よりも多いほどです。βカロチンは、体に吸収された後ビタミンAに変換され、皮膚や髪、体の粘膜の保護、喉や肺といった呼吸器系を乾燥から守る効果も期待できます。そのため、風邪をはじめとした感染症にかかるリスクの軽減にも効果的です。その他にも、体の代謝を促進する働きを持つビタミンB群や、細胞の正常化を助ける葉酸、カルシウムの吸収と定着を促し骨の形成を助けるビタミンK、抗酸化作用の高いビタミンCも含まれているので、積極的に摂りたいですね。

豆苗の美味しい食べ方をご紹介

豆苗は、ほのかの豆の香りがする、スプラウトの中では風味豊かなお野菜です。その風味とシャキシャキとした食感を1番楽しめるのは、生食です。他の夏野菜と一緒にサラダにしたり、緑の色味を活かして、豆腐や和え物・酢の物などのトッピングにも便利です。和え物やお浸しとして食べる時は、ほんの数秒、さっと湯通しすると食べやすくなるでしょう。また、βカロテンの吸収をよくするために、油と一緒に摂るのもオススメです。オイルの入ったドレッシングをかける、炒め物に加えるのもよいですね。炒める時の注意点は、長く炒めてしまうと、触感が悪くなるだけでなく、水分が出てしまい仕上がりがべちゃっとしてしまうので、余熱を活かして調理するのがオススメです。