「洗う」ではなく、お米を「研ぐ」というのはなぜ!?

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日本人の主食お米

お米

日本人の主食といえばお米。食事の“きほんのき”ともいえる食材です。お米と水で炊くというとてもシンプルな調理法ではありますが、シンプルであるが故に味が大きく左右してくるものでもあります。お米を炊く時にはまずお米を研ぎますが、それも味を左右する大事なポイントになります。

たまにお米を洗うと表現をされることがありますが、お米は「研ぐ」という方が本来の正しい言い方のようです。お米は洗うじゃなくて「研ぐ」そう表現するわけは一体どうしてなのでしょうか?

お米を洗うと研ぐ、その違いは?

同じように水でキレイにするのに、野菜などは洗うと表現して、お米は研ぐと表現するのって不思議ですよね?実はそのわけは、昔の名残から来ています。

昔は精米技術がいまよりも発展していませんでした。お米の表面についている「糠(ぬか)」が、昔の精米技術ではなかなか取り除くことができなかったのです。糠は糠みそでおなじみですが、糠が付いているままのお米を炊くと、ニオイがあったり、味も良くなかったり、日持ちもしません。それならさっと洗えば大丈夫なのでは?という気がしますが、実は糠には油分が多く含まれており、水でさっと洗っただけでは落ちないのです。

美味しいお米を食べるためには、研ぐことが必要だった!

油分が含まれている糠をきちんと取り除くためには、お米同士をこすり合わせるようにしなければいけません。まさに「研ぐ」ことが必要なわけなんです。そういったところから、お米は洗うじゃなくて「研ぐ」と言われるようになったんですね。ただ、今のように精米された時点でお米が真っ白になっている場合では、お米はどちらかというと洗うという感覚に近いかもしれません。無洗米というのもあるぐらいで、お米は洗うじゃないの?と思っていらっしゃる方も多いのかもしれません。

精米技術が発達して、最近は洗うという感覚に近くなっては来ましたが、やはりお米は「研ぐ」もの。昔のように、糠を取り除くためにしっかりこすり合わせるとまではいかなくても、洗う感覚よりも「研ぐ」感覚にするように意識してみると、普段炊いているお米の味も、ひと味変わるかもしれませんよ。

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