干し椎茸は好きですか?
干し椎茸は好きですか?私は子どもの頃、干し椎茸が苦手でした。それでも、母が作る料理には干し椎茸がよく使われ、いつの間にか好きになり、今では料理にもよく使っています。干し椎茸の味や香りは、料理のアクセントにもなります。干し椎茸の出汁は、利用法が分からず「もったいない」と思いながらも、無駄にしてしまうこともありました。
干し椎茸の出汁には栄養がたっぷりつまっています。
料理上手な友人は、干し椎茸の出汁をみそ汁に入れたりスープに使ったりするのだとか。
干し椎茸の栄養価と選び方
干し椎茸には、骨や歯を丈夫にし、骨粗しょう症予防効果などのあるビタミンDが含まれています。水戻しする前に、15分以上日光に当てるとビタミンDの量が倍増します。また、三大うま味成分の一つであるグルニア酸や香り成分のレンチオニンが含まれ、冷水に長時間つけることでこれらの成分が増加します。さらに、コレステロールや血圧を下げる作用のあるエリタデニンや食物繊維なども豊富な食品です。
干し椎茸を選ぶときは、安心安全の“国産・原木栽培”がお勧めです。自然の力を生かした原木栽培は、1年半~2年近くかけて森の中で木漏れ日を浴びて育ちます。それに比べ、菌床栽培は、4~5か月の短期間で施設の中で人工的に育てられます。“国産・原木栽培”は、体にも環境にも良い自然食品です。
干し椎茸の出汁の取り方
① 干し椎茸は、さっと水洗いし、汚れを落とします。
② 容器に椎茸がかぶるくらいの水を入れます。干し椎茸が水を吸収するので、水の量は多めにしましょう。
③ 含め煮やお吸い物などに使う「どんこ」(肉厚)は10時間以上、ちらし寿司や炒め物などに使う「こうしん」(肉薄)は5時間以上、冷蔵庫で戻します。
急いでいるときには、お湯や電子レンジを使うと早く戻りますが、香りやうま味は水で戻す方がよく出るので、できるだけ水からゆっくり戻しましょう。
④ おいしい干し椎茸の出汁の完成です!!
(冷蔵庫で4~5日、冷凍庫で約1カ月保存できます)
手軽にうま味や香りを深めることができるので、楽しみながらお試しください。
(文:写真 前田伸子)