醤油のことをもっと知ろう!風味を活かすためには?

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こんなにある!醤油の種類

私達の食卓で欠かせない調味料、「醤油」。
その醤油の種類、知っていますか?実は5種類もあるのです!流通の9割を占めるのが「濃口醤油」と「淡口醤油」の2種類です。それぞれ特色があり、合う料理があります。他の「再仕込み醤油」「溜醤油」「白醤油」の3種類も合わせてご紹介しますね。

醤油の種類

濃口醤油

一般的な醤油とされていて、地域によっては、「甘露醤油」や「さしみ醤油」と呼ばれています。原料は、大豆、小麦、食塩の3つ。煮物、焼き物、だし、たれなど万能的に色々な料理に使われます。
青魚がよく獲れる江戸では、臭み消しの役割として香りの強い濃口醤油が好まれたといいます。

淡口醤油

濃口醤油と比べて色や香りが抑え気味です。素材の味を生かす炊き合わせ(魚・肉・野菜などの材料を別々に煮て,一つの器に盛り合わせたもの)や、含め煮(野菜・芋・栗などをたっぷりした煮汁で味が染み込むまで柔らかく煮ること)、お吸い物に最適です。
色が薄いせいもあり、一見濃口醤油より塩分が低そうに見えますが、濃口醤油より塩分が1、2割高いです。関西でよく使われる醤油です。
関西ではクセの少ない白身魚が多く獲れたので、淡口醤油が好まれたといいます。

再仕込み醤油

一度出来上がった生醤油に再び麹を入れて2度仕込むことで、濃口醤油と比べて濃厚。流通量は少なく、1%以下。熱を加えることで香りが引き立ちます。甘露煮、さしみ醤油の他、焼肉やステーキ、チャーハンの仕上げにおススメです。

溜醤油

濃口醤油は大豆と小麦の原料比率が1:1に対して、溜醤油はほとんどが大豆です。大豆が多い分、色が濃く、とろ味があってうま味が強く、独特な香りがある醤油です。刺身の漬け醤油や、加熱すると赤みがかったきれいな色が出るので、照り焼き、煎餅、佃煮などの加工用にも使われているそうです。

白醤油

溜醤油とは逆で、小麦を多く使用している琥珀色の透明な醤油です。一般的に加熱処理をしていないので、他と比べて賞味期限が短くなっています。色の淡さと香りを生かした吸い物や茶碗蒸しなどの料理のほか、中華料理、西洋風料など幅広く使われています。

醤油の鮮度を保つには?

醤油は開封した後からすぐに、酸化が始まります。酸素に触れ酸化が始まると、色が濃くなっていきます。また、同時に香りも味も劣化してしまいます。しかし、醤油は塩分を多く含んでいるため、常温でも腐敗しにくい調味料です。常温で2週間、冷蔵庫で1ヶ月ほどで味の変化を感じるようになるといいます。

味の変化を感じるようになっても、すぐに痛んでいるわけではないので、煮物などに使用するといいと思います。醤油の鮮度を下げてしまう「酸化」を防ぐには、「空気に触れる時間を減らす」「直射日光に当てない」「高温になる場所には置かない」ことが大切です。開封後は冷蔵庫に入れると良いでしょう。

開封したばかりの醤油と酸化した醤油

調味料の基本「さ・し・す・せ・そ」の理由

よく、調味料は「さ・し・す・せ・そ」の順番で入れると言われていますよね?その理由をご存知でしょうか。

「さ=砂糖(酒)、し=塩、す=酢、せ=しょうゆ、そ=味噌」のことです。
調味料の分子の大きさが関係しているといわれます。砂糖は分子が大きいため、味が染み込みにくい。そのため、他の分子がまだ入っていない状態の始めに入れることで染み込みやすくします。また、素材を柔らかくしてくれたり、臭みをとったり、酸化・腐敗を防ぐ役割も担っています。

そして「塩」です。塩は、砂糖と反対で素材を引き締める成分があります。そのため、砂糖で素材が柔らかくなった後に入れます。「酢」「醤油」「味噌」は香りや風味を生かすために、仕上げに近いタイミングで入れてあげるとよいとされるのです。ちなみに、砂糖の代わりにみりんを入れる場合、醤油と同じタイミングで入れるのが良いそうです。

ただし一つ例外もあります。魚の煮付けは別です。最初にすべての調味料を煮立たせてから魚を入れることで、味がしっかり染みこみますし、煮崩れもしにくくなります。

調味料の基本さしすせそ

いかがでしたでしょうか?身近な醤油だからこそ、鮮度が良い状態で、料理を美味しくひき立ててもらいたいですね。

ひださとこ

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