炊き込みご飯は、日本の四季をうつす
ときどき無性に食べたくなる炊き込みご飯、調べてみると四季折々さまざまな種類がありました。春は、たけのこご飯から始まり、あさりごはんに豆ごはん。栄養たっぷりのひじきごはんも、旬は春なのですね。夏は枝豆とコーンでさっぱりと楽しむもよし、トマトごはんも楽しいですね。トマトをまるまるひとつ入れて炊くレシピは、一時期周囲で大ブームでした。
秋は、豊かな実りをごはんと一緒に頂ける嬉しい季節。サツマイモの炊き込みご飯、栗ごはん、キノコの炊き込みご飯にサンマの炊き込みごはん・・・と、書いているだけでもわくわくします。冬には冬の炊き込みご飯。牡蠣ごはんにホタテの炊き込みごはん、サトイモの炊き込みご飯もおいしいですよね。
四季折々の食材を楽しむ和食と炊き込みご飯の季節感、やはり通じるものを感じます。
炊き込みご飯のエース、「かやくごはん」
炊き込みご飯といえば、真っ先に思い浮かぶのが五目炊き込みごはん。お揚げに鶏肉、ニンジンやこんにゃく、ごぼうにきのこ・・・と、色とりどりの具材とおいしいおだしで炊き上げるごちそうごはんです。
関西地方では、この五目炊き込みごはんを“かやくごはん”と呼びます。私の家では小さい頃から「かやくごはん」と言っていたので、五目炊き込みごはんと初めて聞いた時にはピンとこなかったのを覚えています。かやくごはんの“かやく”は、“火薬”ではなく“加薬”と書きます。
漢方薬を処方する際に補助的な役割を果たす薬(食材)=“加薬”と、味をつけたり、細かく切った食材を足す=“薬味”を加える=“加薬”とする説があるようです。いずれにしろ、体にうれしいごはん、ということは間違いなさそうです。
炊き込みご飯と和食のおかずのステキな関係
この“かやくごはん”、体にうれしいのはもちろん、忙しいママにもうれしい時短メニュー。
おいしいおだしを用意して
筑前煮などの和食を作った端材を
お米と一緒にいれて、くつくつ炊き上げれば、豪華なかやくごはんの出来上がり。
丁寧にだしを取ったけど、一度にたくさん使いきれなくて困る・・・という時にもぴったりです。土鍋で炊いて、食卓にそのまま出しても様になります。ぜひお試しください。