まさに定番レシピ、大根の煮物
暑い夏も終わり、刻一刻と気温の変化を肌で感じるこの頃。少しお疲れ気味の胃腸を癒す、ほっこりあたたかな大根のメニューはいかがでしょうか。一度つくっておくと、冷蔵で3日、冷凍すれば1ヶ月も保存できるので、常備菜としてもぴったりです。
胃腸をいやす!? 大根の栄養素
大根には、「ジアスターゼ」という食物の消化を助け、高い解毒作用がある栄養素と、「アリル化合物」という胃液の分泌を高める栄養素が含まれています。この二つが胃腸にやさしい働きをするのです。
大根の部位によって、甘みと辛みがあるのは…?大根は部位によって味わいが異なり、上にいくほど甘くなるのは凍らないように糖度を上げるためです。下になるほど辛くなるのは土の中の虫から身を守るためです。理にかなった“大根の生きる知恵”なのですね。料理方法は、葉に近い部分は生食に、上の部分から真ん中は甘みが強いので煮物に、根に近い下の部分は味噌汁の具や漬物に向きます。
また、調理前の大根は、葉と白い部分に切り分け冷蔵保存しましょう。葉は湿らせた新聞紙で包んでポリ袋に入れ、白い部分はラップで包み冷蔵庫か風のあたらない冷暗所へ入れると日持ちします。
だし大根の作り方
この大根をつかって、保存もできる「だし大根」をつくりましょう。
<<常備菜だし大根>>
材料
大根…1/2本
昆布…5g
A だし…600ml
塩…少々
しょうゆ…大さじ3
酒…75ml
みりん…小さじ2
作り方
1、大根は2㎝ぐらいの輪切りにし、皮をむいて面取りをする。片側に浅く十字の切り込みを入れる。
2、大根がかぶるくらいの水で下ゆでをする。煮立ったらいったん湯を捨てる。
3、昆布、Aを加えて火にかけ、煮立ったら弱火にして落し蓋をし、柔らかくなるまで煮る。(1時間ほど)お好みで、肉みそなどをかける。
※決め手となる「だし」は昆布とかつおからとれれば一番よいですが、時間がなければ市販のパックだしでも十分味がしみます。
弱火でコトコト煮ることで、大根のあじわいが一層ひきたちます。―――いったんつくると、またつくりたくなる、大根の旨味をひきだす一品です。ぜひ一度お試しください。
(写真・文:峰 亜美)