冬の気配が近付く梨園で出荷を待つ、王秋梨

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冬の気配が近付く梨園で出荷を待つ梨

秋の梨園

秋も深まるころ、鳥取では夏あれほど暑かった梨園でも冬の気配が漂いはじめます。青々としていた梨の樹も色付き違った表情を見せてくれます。そんな涼しく、少し寂しくなった梨園では、これから冬に旬を迎える梨が収穫の準備に入っています。

暑い夏の日、お風呂上がりに冷えた梨を食べる!そんな一般的な梨のイメージもいいけれど、冬に食べる梨も新しいですよね。中でも最近人気なのが、4月位まで出荷が出来る「王秋梨(おうしゅうなし)」という品種です。

幻の梨!?新雪梨

新雪

王秋梨を知るうえで、知っておきたいのが新雪梨という品種。新雪梨は王秋梨の親にあたる梨で、今村秋と晩三吉という梨を交配して生まれた晩生の赤梨です。シャリシャリ感と、酸味と甘さのバランスが特徴です。滑らかな食感は、20世紀梨や一般的な和梨とは一味違った味わいがあります。まえた農園の前田さんの梨園でも、年間で200個前後採れるかという梨です。鳥取でもあまり見かけることが無い幻の梨になりつつあります。

冬の梨として人気急上昇!王秋梨

王秋梨

一方、冬の梨として存在感が高くなっているのが王秋梨。果肉の柔らかさとみずみずしさが、乾いた喉をうるおします。こたつで食べるのにも最適です。王秋梨は、日本梨「二十世紀」と中国梨「慈梨(ツーリー)」という梨をかけ合わせたものに、「新雪梨」を交配して誕生しました。

数多くの品種がある梨の中では、まだ新人の様な扱いです。タテに細長い外見が特徴的で、”大きいので、一つで三人くらい満足できました。”という感想があるほど。皮は南水などに比べると硬く、最初は「大丈夫!?」と思ってしまうほどです。それでも中身はびっくりするほどジューシーで柔らか!かめばジュワっと果汁がしみでて、非常に濃厚な美味しさにあふれた品種です。まだ食べたことが無い人は、一度食べてみてはいかがでしょうか。

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