まだ知らない人も多い?注目の梨「あきづき」
幸水、豊水、二十世紀、秋栄、秀玉、秋麗、新甘泉、王秋。
これ全て、梨の名前なんです。150もの種類があると言われている梨。数ある梨の品種の中で、毎年刊行の農業新聞に掲載される果物売れ筋ランキングにおいて、梨部門ランキングで、見事1位に輝く品種が「あきづき」です。ちなみに、果物全体でも4位にランクインをしています。
鳥取で梨一筋、農家の4代目前田さん
そんな「あきづき」について、梨の産地の本場鳥取で約100年、梨一筋を作り続ける農家の4代目、まえた農園前田真也さんにお話を伺いました。
「あきづきはずっしりと大きいのが特徴なんです。大きいと、よく中身が薄まってすっぱいんじゃないか、と思われる方が多いのですが、ナイフをすっと売れると果汁が飛び出てくるくらいジューシーで、甘いんです。」
美味しさのヒケツには、やはり栽培の難しさがつきものですが、やはりあきづきも例外ではないそうです。
「あきづきは花が咲きにくいんです。」
花をうまく咲かすためには、養水分の流れをスムーズにし、自然の力をうまくコントロールする必要があります。小手先の技術では、とても生産安定が期待できる品種ではないそうです。
「特にうちでは、灌水チューブを使っていないんです。普通、雨が降らない時は灌水チューブを使うんですけど、人工による灌水は一切やっていないんです。自然の流れに任せて、そのままにしてるんです。」
実際、雨が降らない時はこだまで水分量も少ないものになってしまうそう。
梨の完成形とも呼ばれるあきづきの特徴
あきづきは、糖度は幸水などと同じくらいですが、酸味が少ない特徴があります。その分甘みが際立ちます。また、果肉も柔らかく多汁のため、梨らしい味わいとなっています。さらに、他の和梨と違いとってもフルーティな香りがあることも特徴です。
あきづきの旬は9月下旬ごろからです。注目の梨、「あきづき」を試してみてはいかがでしょうか。