パン好き必見!キレイの大敵「糖化」を知ろう

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酸化より怖い!糖化による老化

同年代の友人よりシミ、たるみ、ほうれい線が目立つ・・・とお悩みの方はいませんか?
疲れやすい、集中力が続かない、物忘れが激しくなってきた・・・なんていうお悩みも、もしかしたら同じ要因から引き起こされた「結果」かもしれません。
その要因とは、「糖化」。

活性酸素による酸化を“体のサビ”というならば、糖化は“体のコゲ”。私たちの体は、ほとんどがたんぱく質でできています。たんぱく質には体内に入ってきた糖と結びつきやすい性質があります。血糖値を急上昇させる糖質とたんぱく質が結合すると、たんぱく質が変性して(※1)老化を促進する物質を生み出してしまいます。すると肌のようなたんぱく質でできた組織が、まるで“化石化”したかのように弾力をなくし、黒色化、そして若々しさを失い、あらゆる病気の原因になってしまいます。

パンが何よりも恐ろしい糖化促進物質だった?!

意外にも「糖化」を促進する(※2)GI値がもっとも高いのが、パン。小麦に含まれるアミロペクチンAという糖質は非常に消化・吸収されやすいからです。一般に全粒粉パンはヘルシーなパンと認識されていますが、食パンと同じ小麦からつくられているので、同じように血糖値を急上昇させます。ちなみに精白パンのGI値は69、全粒粉パンは72。砂糖やチョコレートがたっぷり入った市販のお菓子のスナックバーのGI値が41というデータがあるので、パンがいかに糖度の高い食べ物かがわかります。毎日朝食にパンを食べている人は要注意です。

パンは糖度が高い食べ物

あなたの脳や体の“糖化度”をチェック!

こんな人は要注意!
□ パンを毎日食べている
□ 甘いドリンクが好きで、炭酸飲料、フルーツジュース、カフェオレなどをよく飲む
□ ハム・ソーセージなどの加工肉がすき
□ 肉や魚はあまり食べない
□ 野菜、海藻、キノコ、豆類が足りていない
□ 調理油はサラダ油、コーン油、ひまわり油を使っている
□ 運動らしい運動をしていない
□ ぐっすり眠れていない(朝起きたときに疲れが取れていない)
□ 食後に強い眠気におそわれる
□ ボーッとしている事が多く、集中力が続かない
□ イライラしやすく、怒りっぽい
□ イライラすると「甘いお菓子」が食べたくなる
□ ダイエットしてもやせられない 
□ タバコを吸っている
□ シミ、シワ、たるみなどの老化のサインが急に目立つようになってきた
□ ぽっこりとおなかが出ている
□ 血糖値が高いと指摘された(空腹時血糖値が100mmHg以上)
□ コレステロールの数値が高い(150mg/dl以下)
□ コレステロール低下薬(スタチン)をのんでいる
□ インスリン治療を受けている

もし一つでも当てはまったら、残念ながらあなたの体内には過剰な炎症を招く要因が潜んでいます。そして当てはまった項目が多い人ほど、「糖化」が進んでいる可能性があります。でも大丈夫!ふだんの食事の内容や食べ方を見直すだけで今からでもリカバリーすることは可能なのです。

糖化を防ぐ食べ方5つのコツ

1.「懐石食べ」で血糖値の上昇をふせぐ

「生野菜→肉・魚→炭水化物」の順番で食べるだけで、血糖値の上がり方もインスリンの出方もゆるやかに。野菜や海藻、キノコに含まれる食物繊維は糖質の吸収を抑えるはたらきがあります。

2.加工食品を摂りすぎない

ハムやソーセージなどの加工肉、パンやシリアル、スナック菓子などの加工食品はAGEsを多く含みます。また、調理法も重要。加熱時間が長ければ長いほど、糖化反応は進みます。おやつには生のナッツを。

3.抗糖化食材を積極的に取り入れる
緑の野菜や生姜・ウコン・シナモンなどのスパイス類は「AGEsがつくられるプロセスを阻止する栄養素」が豊富に含まれています。

酸化よりこわい糖化

4.食後1時間にからだを動かすようにする

もっとも血糖値が上がる食後1時間にウォーキングやハーフスクワットなど軽い運動をすることで、血糖値は大幅に下がります。「ごちそうさま」の30分後にからだを動かすようにするとAGEsが生産されるリスクを回避できることがわかっています。

5.プチ断食デーをつくる

そもそもの「糖化」の一番の原因が過食。一回の食事の量を減らすのが難しい人は、週末などを使って一日断食もしくは一日1食を実践しましょう。その際に大さじ一杯のココナッツオイルやMCTオイルなどの「中鎖脂肪酸」を取り入れると、糖質を欲する衝動を抑えられます。

中鎖脂肪酸

※1 AGEs(糖化者最終生成物)と呼ばれます
※2 血糖インデックス。血糖値を上げる目安で、100に近くなるほど血糖値を急上昇させる

写真・文:岡本淳子(Aisha Beaute)

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